「妊娠中にカルシウムを多く摂取すると、生まれた子どもが13歳になった時のうつ症状のリスクが低下する」。愛媛大学が世界で初めての研究成果を公表したと19日に発表しました。

この研究の成果を発表したのは、愛媛大学大学院の医学系研究科の三宅吉博教授(公衆衛生学)が主導する東京大学との共同研究チームです。

三宅教授によりますと、研究では妊娠中のカルシウム摂取量の違いと生まれた子どものうつ症状の影響を13歳時点で調査。九州と沖縄で妊娠中の母親と生まれた子どもを追跡調査した873組のデータを活用しました。

三宅教授らは妊娠中のカルシウムの摂取量を4つのグループに分類。最も少ない摂取量の中央値は1日あたり347.4ミリグラム。最も多いのは674.7ミリグラム。データを分析した結果、子どもが13歳になった時にうつ症状のリスクはカルシウムの摂取量が最も低いグループと比べ、最も多いグループが4割程下がる結果が得られました。ただ今回の結果を確認するためには、さらなる研究が必要としています。

これまでカルシウム摂取がうつに予防的との結果は報告されていたものの、妊娠中の母親と生まれた子どもの関連を調べた研究はなかったということです。

三宅教授は「妊娠中の食習慣により、子どものうつ症状を予防できる可能性を示す非常に関心が高い研究成果」としていて、今後もほかの栄養や高校での追跡調査もしていくとしています。

この研究成果はイギリスの学術誌「ジャーナルオブサイカトリックリサーチ」の電子版で5月6日に公表されています。

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