食べて支援です。長野県民のソウルフード、スギヨの「ビタミンちくわ」。能登半島地震で工場が被災し、一時出荷が止まりましたが半年後に生産を再開。再開した6月1日が「復活の日」に制定され5月17日、大町市で記念のイベントが開かれました。

長野県内で7割が消費されている「ビタミンちくわ」。信州のソウルフードです。

17日、大町市で行われたイベント。ある「記念日」の制定を祝いました。6月1日が「スギヨのビタミンちくわ復活の日」に登録されたのです。

スギヨ北陸工場の副工場長:
「(地震後)工場を見た時は言葉を失った。この工場はもう駄目なんだなと」

2024年の元日に発生した能登半島地震。

石川県七尾市のスギヨの本社工場も大きな被害を受け、「ビタちく」の生産がストップし、県内のスーパーに並ばない日が続きました。

信州からも多くの応援が届き、約5カ月後、ようやく生産を再開しました。

そして、2024年6月1日、店頭販売を再開。

店頭販売:
「スギヨのビタミンちくわ、復活しました。長野県民のソウルフード、スギヨのビタミンちくわ、どうぞご利用ください」

客:
「昔からこれしか使ってなかったので、ないと困るものですよね」
「さみしかった。わが家には欠かせない存在」

店頭販売を再開した6月1日。スギヨと流通を担うマルイチ産商はこの日を「スギヨのビタミンちくわ復活の日」にしようと記念日協会に申請。そして17日、登録が認められました。

マルイチ産商・井出亜矢さん:
「6月1日、復活した日ということで、これを機会にさらに多くの方にビタミンちくわを食べていただけるような、そんな日に育って行ってくれたらうれしい」

イベントを盛り上げようと大町西小学校の児童は「ビタちくカレー」を作りました。

地震後、児童たちは復興支援などに取り組んできた他、ビタちくカレーのレトルトもスギヨと共同開発。記念日制定のイベントを大町で開いたのもこうした縁からです。

児童:
「おいしいって言ってもらえるように、食べてもらいたい」

「ビタちくカレー」セットを1000円で販売しました。

大町市内から:
「おいしい、カレーとちくわは合う」

白馬村から:
「ビタミンちくわのファンなので(来た)。ちくわを買って応援できるなら貢献したいなと思う」

売上の一部は、被災地に寄付します。

児童:
「『おいしい』って食べてもらえて、うれしかった」
「みんなが安心して生活できたり、家で住むことができたり、能登にある海で遊べるような生活になったらうれしい」

スギヨ・水越優美さん:
「これから10年20年、地震を知らない人たちもたくさん出てくると思うので、その人たちにも今の気持ちを伝えて、ビタミンちくわを大事に作っていける会社として続いていきたい」

記念日の6月1日には長野市のA・コープファーマーズ南長野店でビタちくの特設売り場を設けるということです。

長野放送
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