老人の面を着けた人たちが無病息災などを祈って、渋うちわで道行く人たちの頭をたたく、「素隠居」が5月18日に倉敷市の美観地区を練り歩き、観光客らを楽しませました。
倉敷美観地区に現れたのは、渋うちわを手におじいさんとおばあさんの面を着けた人たち。
(三竿雅義 記者)
「子供が頭をたたかれるとかしこくなり、大人が素隠居にたたかれると無病息災になるという」
「素隠居」は倉敷市にある「阿智神社」の例大祭などに合わせて登場するものです。神社の祭りに参加できない老夫婦が、若者に面をかぶせ代わりに参らせたのが始まりとされています。
300年以上続くともいわれていて、地元の保存会のメンバーが継承しています。保存会のメンバー10人がまちに繰り出し、うちわで頭をたたいて回っていました。
(頭をたたかれた人)
「こわ~い」
「いきなり、かぶり物をした人が来られてたたかれたが、(頭が)良くなるみたいでよかった」
「急に出てきてびっくりしたが、なでてもらい、元気になれそう」
「素隠居」はことし10月に市内で開催される「日本遺産フェスティバル」のPR大使にも任命されています。