北海道で暮らす働くママの1日を追いかける観察ドキュメント「ママドキュ」。
子育ても仕事も頑張りながら働くママさんたちのリアルな1日をのぞくと、限られた時間で家事・育児をこなす究極の時短ワザの連続でした。
今回の主役ママは、札幌の家事代行会社で働くけいさん(38歳)。依頼者の自宅に伺って、掃除や洗濯、料理など手の回らない家事を代わりに行う仕事です。家では小学6年生のあおいちゃんと4年生のはるくん、2人の子どもを育てるママ。
仕事でも掃除や料理をしているからこそ、家での家事はなるべくラクしたい!
掃除と料理のプロ、家事代行ママの1日にはどんな時短ワザが隠されているのでしょうか?
朝6時40分、朝食作りからけいさんの1日はスタート。
朝食はなるべく調理をしなくていいものに頼って時短。
冷凍のチキンナゲットと、パンにのせて焼くだけでメロンパンのような味になるシートを活用します。
食パンを手軽にアレンジできるブルボンの「のせて焼くシート」。
メロンパンの他にもあんバターやフレンチトースト風など、味のバリエーションが豊富で飽きずに楽しめるといいます。
グリルで3分焼いたら、もう完成。
こんがり焼けておいしそう!
準備開始からわずか10分で、朝食ができあがりました。
水回りの掃除や食器を拭くのに愛用しているのは、3COINSの「ワッフルキッチンクロス 4枚セット」。
色合いがよくあるザ・布巾のようなチェック柄ではないのと、サイズがちょうどよく、丈夫なところが使いやすいのだそう。
3COINSの「使い捨てロールスポンジ」もけいさんのお気に入り。
一見、ただのキッチンペーパーのようですが、シート状のスポンジなので、水に強くて破れにくく丈夫で隙間掃除に活躍します。
出かける前に掃除機をかけたら、朝の家事は完了です。
コンパクトなマキタの掃除機は1.4キロと軽いので、2階に持っていくのもラクラク。子どもでも使いやすいのだそう。
午前8時25分、家を出て仕事場へ。
けいさんが働いているのは「キミタス」という家事代行サービスの会社。自宅から直接、依頼者の家に向かいます。
持っていくのはタオルだけ。洗剤などはお客さんの家にあるものを使うので、荷物は少なめです。
9時30分、仕事開始。
この日の依頼内容は、リビング、寝室、キッチン、お風呂、トイレ、洗面所まで。家全体の掃除を3時間かけて、素早く丁寧にこなします。
これまでいろいろな掃除グッズを使ってきたけいさんが、「一番良かった」と教えてくれたのが「クイックル ホームリセット 泡クリーナー」。
塩素系のにおいもせず、油汚れなども落ちるので、家中コレ1本でOK。用途ごとに洗剤を買ってしまいがちですが、ひとつで収納場所もとらずスッキリ。
お客さんの家で使って「こんなに落ちるんだ」と自分の家で使うようになったんですって。
家事代行歴3年のけいさん。
それまでは保育士として働いていたそうですが、子育てとの両立に悩み、転職を決めました。
求人でみつけたのが家事代行の仕事。
「資格がなくても働けること、研修を受けて自分でやっていることと、さほど変わらない。だったらできそう」と思い働き始めました。
さらに時間の融通が利きやすく、急な休みも代わりのスタッフがいるから安心。子育てしながらでも働きやすい環境なのだそう。
1年前から利用する1歳の子育て中のママは「すごい速度で掃除してくれる。私が10時間かかってもできないことを3時間でやってくれるので、10時間働いた分を投資すると思えば、それ以上のことやってくれるので、ありがたい」と話します。
午後0時30分に仕事終了。1時45分に帰宅。
家に帰っても、また家事。この日は仕事が早く終わったので、忙しい日に備えて作り置きをするそう。
初めに使う食材や調味料を全部出すのが、けいさん流の時短ワザ。
お客さんの家では2時間半で10品を作るそう。スピード調理はお手のものです。
「毎日献立を考えるのが嫌。別の日に作れたりする」というけいさん。
献立は効率的にアプリで管理しています。
叩いて塩こしょうしたササミの上に大葉やホウレンソウ、チーズをのせて半分に折りたたみ、あとは食べるときに揚げるだけのササミカツ。
翌日の昼食用に、あっという間にできあがりました。
「ゴマ坦々うどんの汁」は子どもたちも食べるので辛味なし。
鍋のまま冷蔵庫に入れておいて、食べるときに鍋ごと温め直すだけです。
「週1でやると、あしたから何もしなくていい。ご飯の心配をしなくていいだけでちょっと違う」と、けいさんは話します。
この日の夕食は子どもたちの大好きなハンバーグ。
味噌とマヨネーズを入れると、コクが出てジューシーに仕上がるのだそう。
そしてタマネギを、ぶんぶんチョッパーでみじん切りよりもさらに細かく、すりおろすくらい細かくして入れると、ふわふわになるんですって。
2時間半でこの日の夕食と7品の作り置きが完成。午後7時30分に子どもたちと食卓を囲みます。
ママの手料理の中で何が一番好きか聞いてみると、はるくんは「オムライス」。あおいちゃんは「手の込んだものを言った方がいいの?」と子どもなりの気遣いをしながらも「豚しゃぶ」と答えてくれました。
「自分にできることを探して、消去法で選んだ“家事代行”という仕事。
「家でやっても誰も褒めてくれないので。『ありがとう、お風呂洗ってくれて!』と言ってくれる人はいない。お掃除していて感謝される」とけいさん。
はじめてみると、想像以上のやりがいがありました。