知人男性の遺体を損壊し、藤枝市の山中に遺棄した罪に問われている女の裁判が5月14日から静岡地裁で始まり、女は起訴内容を認めました。
死体損壊及び死体遺棄の罪で起訴されているのは無職の女(事件当時19)で、2024年6月、知人男性に対する殺人などの罪で起訴されている交際相手で会社役員の男と共謀し、遺体を燃やしたり切断したりした後、藤枝市の山に埋めた罪に問われています。
5月14日から始まった初公判で、女は起訴内容について裁判長から「間違いないですか?」と問われると「はい」と答えました。
続く冒頭陳述で、検察側は女が2024年4月頃から男と交際する中で、日ごろから被害者に対する愚痴を聞かされると共に「殺したい」という趣旨の話を聞かされていたと指摘しました。
その上で、検察によると同年6月23日午前3時半頃、男から「殺しちゃった。全然血を拭けないから拭く物あるだけ持って来て」などと電話があったため、女は血を拭くための衣服を持参し男に渡したほか、男の指示で遺体を車で運んだと見られています。
また、検察は女が男と共にホームセンターで電動のこぎりやスコップなどを購入したり、藤枝市の山林に穴を掘ったり、山道などに切断した被害者の頭や腕などを棄てたりしていたことも明らかにしました。
これに対し、弁護側からの被告人質問で女は「幼い頃に父から虐待を受けたことを思い出し怖かった。逆らったら襲われると思い逃げられなかった」と主張しています。
次の裁判は6月4日の予定で、検察による被告人質問が行われる見通しです。
一方、男については現在、裁判に向けた手続きが進められています。