岩屋外相は13日、世界各地の大使館で料理を振る舞う「公邸料理人」に欠員が出ているとして、2026年1月から始まる新制度により「優秀な料理人を確保し、日本の外交基盤をいっそう強化する」と強調した。
外務省によると、インバウンドの増加や海外での日本食ブームなどにより、公邸料理人の人材確保は困難になっていて、現在234の在外公館のうち、14の公館で欠員が出ているという。
政府は、2026年1月から新たな「在外公館料理人制度」を開始することを決めていて、現行制度で年間400万円~450万円ほどの報酬を600万円以上に増額するほか、賃貸住宅に住むための経費や、配偶者を同伴するための経費を支給する。
記者会見で新制度を紹介した岩屋外相は、「優秀な料理人を確保し、日本の外交基盤をいっそう強化していく」として、「料理人を“食の外交官”と位置づけ、日本食のプロモーションや風評被害対策を今まで以上に積極的に行ってもらう」と述べた。
また、「会食を通じた人脈構築・情報収集は外交活動の基盤だ。料理を通じて各国要人をもてなす料理人の役割は大変大きい」と強調した。
新制度では、料理人のキャリアパスを描きやすくするため、原則2年の任期制を導入する予定。