青空のもと、体操着姿で準備運動に励む子供たち。
宮城・仙台市内の中野栄小学校に通う1年生と2年生です。

13日午前11時、温度計を見ると27度を示していて、少し風はあるものの強い日差しが照りつけています。
そんな中、子供たちは暑さにも負けず一生懸命運動会の練習をしています。

最高気温23度を記録した仙台市。
子供たちは持参した水筒で水分補給をして熱中症予防を行っていました。

移動性の高気圧に覆われた13日の日本列島。
北海道から九州の広い範囲で晴れ、気温が上昇し、全国334地点で夏日を観測しました。

真夏日に迫る最高気温29度を記録したのは、島根・津和野町です。

隣の鳥取県でも最高気温27.4度まで上昇。
太陽の光を遮るものがない鳥取砂丘には、それでも多くの観光客が訪れていました。

13日、開幕から1カ月を迎えた大阪・関西万博の会場でも熱中症対策は欠かせません。
来場者は日傘などで暑さ対策を行っていました。

ひと足早くプール開きが行われたのは、山形市内にある幼稚園。
屋上に設置した太陽光パネルによる熱を利用した温水プールで園児が水遊びを楽しみました。

一方、同じ水でもアツアツの熱湯に入る人もいました。

FNNのカメラが向かったのは、最高気温27.4度の福島市の飯坂温泉街にある共同浴場・鯖湖湯(さばこゆ)。

源泉かけ流しで温度は50度前後とかなり熱めですが、地元の人や観光客に人気です。

アツアツの温泉を楽しむ利用客からは、熱中症予防に関する声が聞かれました。

利用客:
(Q.熱いお湯に入ることは熱中症予防になる?)いやいや関係ねぇ。夏の天候の暑さと風呂の湯はまた違う。(湯温48度は)熱くはねぇんだ。こんなの当たり前だから。

利用客:
やっぱりそれはあるんじゃないの。新陳代謝っていうか、お湯入れば黙ってても汗出るから。汗出た後に水だけじゃなくて塩分とらないといけない。

福島市保健所によりますと、熱い湯に長時間入浴することで脱水症状などにつながる恐れがあるものの、適度な温度で2日に1回程度湯船に浸かると熱中症対策につながるということです。

専門家は、徐々に暑さに慣れることで暑さに強い体を作る「暑熱順化」が熱中症予防をする上で重要と指摘します。

東京都心でも最高気温が25.6度まで上昇。
都内のいとう王子神谷内科外科クリニックには、熱中症とみられる患者の姿がありました。

専門家は、暑熱順化ができている人も熱中症への注意が必要だと警鐘を鳴らします。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長
これから暑くなっていくと暑熱順化ができている人でも一気に汗をかいて水分や電解質が不足して重めの熱中症になってしまう人も若い人でも出てきますし、その延長線上にやっぱり命を落とす方が少なからず出てきてしまいます。(対策には)体を冷やす、水分摂取、それから塩分や電解質を適切に補うこの3本柱をバランス良く予防や治療に使うことがやはり大事。

暑さが本格化する中、東京都が発表したのが熱中症予防用の端末です。

小池百合子都知事:
熱中症予防に、見た目は腕時計型で体の中心部の温度が上がると検知します。熱中症の危険がある時に音や振動で知らせる。

東京都は手首にはめるタイプの端末を購入し、高齢者や都立高校の生徒などに配布するとしています。

14日も各地で13日より暑さが増すとみられていて、早めの暑さ対策が求められます。

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