12日午後、全国のスーパーで販売された米5kgあたり最新の平均価格が発表されたわけですが、高止まりしている米の価格。
そんな中、ある市場が成長を続けているようです。

12日の「ソレってどうなの?」は“コメ高騰の中おにぎり専門店が増加”をテーマにお伝えします。

12日午後に農林水産省が発表した米の価格は、前の週より19円低い4214円です。
これで米の価格は18週ぶりの値下がりとなったものの高止まりです。

そんな中、なぜかお米を使用した“おにぎり市場”は成長中なんです。
おにぎり専門店は、ここ5年で2倍以上に増えているといいます。

飲食店以外にも様々な業態が相次いで参入している“おにぎり市場”を取材しました。

訪れたのは、手ごろでおしゃれな300円アイテムが並ぶ「3COINS」とコラボしているおにぎり店。

ここには日本各地の郷土料理をテーマにした「鮭のちゃんちゃん焼き」や「高菜ゆずめんたい」など10種類のおにぎりが並んでいます。

毎日50個ほどが、お昼過ぎには売り切れるといいます。

買えた人:
通りがかりに見たらおいしそうだと思った。コンビニで売っているおにぎりとは(ご飯の質が)違う。

買えなかった人:
前見たときは買わなかった。あとで気になったから今日見たら完売だった。1回は食べてみたい。

「3COINS」によれば、特に観光客や外国人が多い原宿にある本店の販売個数が増えているといいます。

3COINSの担当者は「日本の食文化の中心となっている『おだし』とソウルフードの『オニギリ』を楽しんでほしい」としています。

こうした動きは他の企業でも出てきていて、炊飯器メーカーの象印マホービンも3年前、おにぎり専門店を大阪市内にオープンさせました。

最上位機種の炊飯ジャーで炊かれたご飯が売りで、多い日には1日700個以上売り上げる人気ぶりだといいます。

なぜメーカーなのにおにぎり屋さんを始めたのか、担当者に聞きました。

象印マホービン 広報部・濱田捷彦さん:
最近ライフスタイルなどが変化・多様化する中で、日本国内で米の消費量が減少しているという現状を受けて、自宅だけではなく、おいしいご飯を食べてもらう。日本のご飯文化を守ってもらうという思いを持っている。内食でも外食でもない「中食」業態でおにぎりの事業をやることになった。

2025年9月には大阪市内に2号店をオープンさせるといいます。

他にも大手カフェチェーンの「コメダ珈琲」を手掛けるコメダも、2025年2月におにぎり専門店をオープンさせています。

青井実キャスター:
値段は1個300円前後ですが、安くはないかもしれないですが味で勝負ですかね?

SPキャスター・橋下徹氏:
全然いいことだと思いますよ。今、人口減少で米離れになって米の消費量が減る。だから減反政策をやっていたけど、どんどんこういうおにぎりが売れてくれれば皆さんもうかるし、何といっても食料自給率も上がるから大賛成ですよ。

青井実キャスター:
おにぎり業界全体が盛り上がっていくということですよね。

一方、18週ぶりに値下がりとなった米の価格ですが、街の人からは「今までに比べて倍くらいになってるので、家計としては厳しい」「非常に高いです。とても高くて、前に比べるとかなり上がってるので、買うのに躊躇します」「(子どもが)大学で一人暮らししてる。その子もお米が、宮崎なのですが高いといってお米を送ってます」などの声が聞かれました。

政府が7月まで放出する方針を示している備蓄米。
価格が下がらない状況なども踏まえ、入札に参加する際の要件を緩和することも検討しています。

この緩和によって米の価格落ち着くのでしょうか。今後も注目です。