13年前、長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に渡った仏像が10日、日本側に返還されるのを前に、寺の前住職が韓国に向けて出発しました。
観音寺 田中節孝 前住職
「もしかしたら返らないかもしれないと思っていたが、辛抱強く待ってきたおかげてきょうがあると思っている」
喜びをにじませたのは、観音寺の前住職・田中節孝さんです。
仏像の受け取りのため、9日午前の便で福岡から韓国に向けて出発しました。
長崎県の有形文化財「観世音菩薩坐像」は2012年に韓国の窃盗団に盗まれました。
その後、韓国・浮石寺が仏像はかつて略奪されたものだと所有権を主張しましたが、裁判を経て観音寺の所有権が認められました。
観音寺 田中節孝 前住職
「もちろんずっと待ち続けていたのでうれしいが」
「手元に来ないと本当に喜べるかどうか」
仏像は10日、観音寺側に引き渡される予定です。