重度の知的障害のある子どもたちが親元を離れて生活する入所施設が新潟市で初めて誕生しました。子どもと家族の安心につながる施設として期待が高まっています。
新潟市北区に開設された障がい者支援施設『陽だまり』。
国と新潟市の補助を受けて開設されたもので、重度の知的障害のある子どもたちが親元を離れて暮らす入所施設は新潟市で初めてです。
【陽だまり 児童発達支援管理責任者 中山一樹さん】
「こちらが陽だまりの児童部。(Q.すごく明るい色合い)子どもたちが学校から帰ってきたときに、明るい色があると気持ち的にも明るく過ごしてもらえる」
ここで暮らすのは、様々な事情から家庭での生活が難しい6歳~18歳の子どもたち10人。これまでは新潟市外や県外の施設で暮らしていました。
1日のスケジュールはイラストで示されています。
【陽だまり 児童発達支援管理責任者 中山一樹さん】
「職員の言葉掛けのタイミング、声のトーンがバラバラだと子どもが動けないということになる。イラストだと情報の入り方が一定なので、利用者が動きやすい」
障害によっては小さな変化でも受け入れることが難しいため、イラストでの指示は有効です。
【松村道子キャスター】
「現在、陽だまりで生活している10人の子どもたちはそれぞれ違った特別支援学校などに通っているため、職員はそれぞれの学校のスケジュールを貼り出して詳細に把握しています」
職員は保護者の代わりとなって、運動会や個人面談など学校行事にも参加します。
【陽だまり 児童発達支援管理責任者 中山一樹さん】
「ちょっとした悩み事みたいなものもしゃべってくれるようになってきた。施設の職員なので保護者ではないが、ここに住んでいる児童のお父さん・お母さんの代わりになれるような距離感を保ちながら接することができるように関わっている」
陽だまりでは、成人の利用者30人も生活する予定です。
現在、新潟市で知的障害者の入所施設の空きを待つ待機者は170人ほど。陽だまりは待機者の減少でも一定の役割を果たします。
【新潟太陽福祉会 陽だまり 細井聡仁 園長】
「これから、こういう場所がこの地域にあるよと、そして地域の中で生きていくんだというところを皆様にご理解いただきながら、ともに歩んでいけたらなというふうに思っている」