きのう=1日、大阪市西成区で小学生7人を車ではね殺人未遂の疑いで東京に住む男が逮捕された事件。
男の父親が取材に応じ2年前から息子の様子が変わったと話しました。
■事件現場近くの小学校には親に付き添われた児童
2日朝、事件があった現場近くの小学校では、警察や学校の職員が登校を見守っていました。
【保護者】「(付き添い)途中までは来るけど、最近は門まで来てなくて、やはりきのうの今日だし怖い」
事件が起きたのは1日午後1時半すぎ。大阪市西成区の大阪市立千本小学校近くで下校中の小学生たちに車が突っ込みました。
【記者リポート】「小学校の正門の目の前の狭い道を、容疑者は大型のSUVで走行してきました。そしてフェンス沿いのこのあたりで小学生7人をはねたということです」
児童7人がケガをし全員命に別状はありませんが、このうち7歳の女の子と8歳の男の子が顔や腕の骨を折る重傷です。
■防犯カメラに映る「異様な動きをする車」
車を運転していたのは東京都東村山市の無職・矢沢勇希容疑者(28)。殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されました。
現場近くにある防犯カメラの映像には、矢沢容疑者が運転するとみられる車の姿が残っていて、車はまず小学生とすれ違って通り過ぎていました。
そして、その1分後に車は蛇行するような異様な動きをして、小学生の列に近づき、はねたということです。
現場にブレーキ痕はありませんでした。
【目撃者(児童)】「車が遅く、こうやってなふにゃふにゃで行って(来て)ほんでな、俺がギリギリで当たらんかってんけど、それ以外は、ひかれたり、ほんで挟まったりしててん」
事件直後、矢沢容疑者と接触した男性は「(矢沢容疑者に)何をしてんねんと言ったんです。(女の子を)タイヤから引っ張り出して、免許証を出せと言ったら東京の免許証でした。東京から来たと言って」と当時の様子を語りました。
■犯行に使われた車は新大阪駅近くで借りたレンタカー
矢沢容疑者が運転していた車はレンタカーで、捜査関係者によると事件の2日前、新大阪駅近くのレンタカー会社で借りていたことが分かりました。
調べに対し矢沢容疑者は「全てが嫌になったから車で突っ込み数人の小学生をひき殺そうとした」と供述しています。
一体、なぜ東京に住む矢沢容疑者が大阪に来て殺人未遂事件を起こしたのでしょうか。
矢沢容疑者は、先月まで放射線技師として仕事をしていたということですが、自宅近くの住民は「普通に物静かであんまり自分からこう話しかけるようなタイプじゃない。お会いしたときは会釈する程度」だと話します。
■容疑者の父「きちんと自分で責任をとれ、とらなきゃいけないと思っている」
そしてきょう=2日、埼玉県に住む矢沢容疑者の父親が取材に応じました。
【矢沢容疑者の父親】「被害者にはただただ申し訳ない。直接頭を下げにいくことも必要だと思っています。きちんと自分で責任をとれ、とらなきゃいけないと思っている」
また矢沢容疑者の様子について父親は「2年ほど前、明らかに風貌が変化。髪がぼさぼさ、身なりがだらしなくなり一度自殺未遂をして警察から連絡がきた。なぜ大阪に行ったのかは分からない。初めて行ったのではないか」ときおり涙ながらに語りました。
矢沢容疑者はなぜ犯行に及んだのか。警察は動機などについて捜査しています。
(関西テレビ「newsランナー」2025年5月2日放送)