イギリス北部スコットランドのエディンバラ大学は4月30日、100年以上にわたって研究目的で保管していたアイヌ民族の遺骨3体を日本側に返還しました。
返還された遺骨は、1913年に当時日本で暮らしていたスコットランド出身の医師が母校の大学に寄贈したもので、日本政府が返還を求めていました。
エジンバラ大学で遺骨を受け取った北海道アイヌ協会の大川勝理事長は、「長い間、異国の地でどんな思いでいたのかと考えると胸が熱くなる。尊厳のある慰霊をしたい」とコメントしました。
遺骨は5月3日に北海道に到着し、アイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」内に設置された慰霊碑に納められる予定だということです。
海外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨が返還されるのは、ドイツ、オーストラリアに続いて今回で3例目となります。
イギリスでは、ロンドンにある自然史博物館にもアイヌ民族の遺骨が3体保存されていて、日本政府は返還を求めています。