ウエイトリフティングで去年、パリオリンピックに出場した村上英士朗選手が、3年ぶりに全日本選手権の舞台に立ちました。
「タンク村上」の愛称で親しまれている村上選手、3年後のロスアンゼルスオリンピックを見据えています。
他の選手の試技27日、福井市で行われた全日本選手権。
自分の出番を前に、村上選手は1つ下の階級の試合に真剣な眼差しを送っていました。
*村上
「軽い!フォームも上手いし、筋力もあるし、俺、安定感ないからなぁ」
Q)今のコンディションは?
*村上
「体重を減らしていたけれど、力が落ちてしまった一旦今は体重をキープして今回は”超級”で戦う、今は体重130キロあるので、今回が最後になるかもしれない」
村上選手は、現在、29歳、年齢的に次が最後のオリンピックとみています。
3年後のロスでのメダル獲得を目指し、体重の上限がない「109キロ超級」から
1つ下の「109キロ級」で出場する方が自分の体格にあっていると考え、去年夏から体重を減らしています。
減量中ですが、今回は、これまで通りの「超級」で出場を決めました。
2種目で3回ずつバーベルを持ち上げ、そのベスト記録の合計で競うウエイトリフティング。
まずは一気に持ち上げるスナッチ。
村上選手は、1本目の170キロを成功、2本目は175キロ。
*母・直江さん
「まじか…」
*妻・里佳子さん
「めちゃくちゃ重たい…」
*父・幸史さん
「なにあれ…」
*家族
「よし!OK!」
嫌な空気が流れる中、3本目、175キロに成功します。
暫定トップに立つも、自己ベストには遠く及ばず、得意なスナッチで不安を残しました。
*妻・里佳子さん
「マックス体重の時とパワーは違うので」
Q)そこのギャップに苦しんでいる?
*妻・里佳子さん
「苦しんでいるのかな、体重132キロで試合に出たのは高校生以来だと思う」
そして、2段階で持ち上げる「クリーン&ジャーク」。
1本目を成功し2本目は211キロ。
*会場アナウンス
「失敗です」
*妻・里佳子さん
「プレスアアウトか、肘がちょっと曲がってしまった」
3本目、重さを増やし216キロを成功させますが…、
若手のライバル、澤登選手に記録を越され、準優勝となりました。
*村上選手
「すみません、めちゃくちゃ強いです澤登くん」
Q)試合を振り返ってどうでしたか?
*村上
「全力で戦ったんですが負けちゃいました。下の階級で戦ってみたいんだけど、うーん」
Q)ギャップがある?
*村上
「うーん感覚変わりましたね。若い選手たちに負けないよう頑張るしかないなとまた気持ちを入れなおすきかっけになりました」
大会には、村上選手の後輩で滑川高校出身の女子選手2人が87キロ超級に出場。
去年の高校女王で、この春、大学に進学した眞田 明花李選手は全日本デビュー戦、4位に食い込みました。
そして、優勝は…中嶋友菜選手が大会2連覇を果たしました。
*中嶋友菜選手
「2か月前に右ひざをケガして不安しかなかったが”6本成功で優勝”と決めて目標を達成できて良かったです」
減量中の村上選手は、惜しくも準優勝でした。今後、旧国体「国民スポーツ大会」に照準を合わせるそうです。
そして、中嶋選手もロスオリンピック出場を目指すため、減量を行い、階級変更を予定しています。今後の活躍が注目されます。