環境省は、水俣病が公式に確認された5月1日に例年実施している被害者団体と環境大臣との懇談について、今年は初めて2日間の日程で行うと発表しました。

これは、去年の懇談の席で起きた〈マイクオフ問題〉を受けての対応で、浅尾 慶一郎環境大臣は「しっかりと意見交換をして、水俣病問題の解決に向けて少しでも前進させたい」と話しました。


【浅尾慶一郎環境相】
「懇談においては十分な時間を確保し、じっくりとみなさんの話をうかがい、今後の政策に生かしたい」

環境省によりますと、浅尾 慶一郎環境大臣は慰霊式の前日、4月30日に水俣市に入り、胎児性患者向けケアホームや事業所を訪問する他、水俣病の公式確認のきっかけとなった小児性患者の田中 実子さんと面会。その後、水俣病情報センターで不知火患者会など6つの団体と懇談するということです。
そして、5月1日は患者連合、被害者獅子島の会と懇談した後、水俣湾埋め立て地にある『慰霊の碑』の前での犠牲者慰霊式に参列。水俣病資料館語り部の会などとも
意見を交わすということです。


去年5月の環境大臣との懇談では、環境省の職員がマイクの電源をオフにし、被害者団体側の発言をさえぎる、いわゆる〈マイクオフ問題〉で批判を浴び、当時の伊藤大臣が謝罪に追い込まれました。

今年は「十分な時間を確保したい」として、2日間にわたり意見が交わされます。

【浅尾慶一郎環境相】
「関係当事者の皆さんとしっかりと意見交換をさせてもらいながら、『もやい直し』も含めてみなさんと話をして少しでも解決に向けて前進させたい」

テレビ熊本
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