東京・豊洲市場で、旬の初ガツオの卸値が去年の約1.5倍となった。水揚げ量の減少に加え、海水温の低下で漁が1か月遅れたことも影響しているという。一方で、規制緩和などで漁獲が増えた天然マグロは約2割安くなっていて「今が買い時」だという。
「1割とか2割上がってる」初ガツオ高騰で庶民の食卓に悲鳴
春の訪れを感じる今が旬の初ガツオ、美容や健康に欠かせないこの魚にも価格高騰の波が押し寄せている。

極上だしにくぐらせ、さっぱりとした味わいが人気の「カツオのしゃぶしゃぶ」や、炭火で一度あぶって風味をひきだした「カツオのたたき」が「土佐料理 祢保希 銀座店」の自慢だ。

取材班:
こちらカツオを使っているお店なんですが、たくさんのお客さんで賑わっています。
カツオのたたきを食べた客:
肉厚だけどかんだときにふわっとする感じがして、すごく美味しいです。

カツオのたたきを食べた客:
めちゃくちゃ美味しいです。食べ応えがあって、プリプリで美味しいです。
多くのファンが新鮮な初ガツオに舌鼓を打つ一方、3月の下旬から4月初めにかけては仕入れ値が上がっていた。

土佐料理 祢保希・渡辺和男調理部長:
出始めは量が少ないので、ちょっと値段が高めでした。1割とか2割上がっている感じです。
2025年は海水温が低めで、その影響で初ガツオの水揚げは3月中旬からようやく高知沖や宮崎沖でとれ始めたばかり。例年より約1カ月遅れだという。

豊洲市場では、3月のカツオの入荷量が2024年より約3割減少した。4月になっても入荷は回復せず、卸値は去年の1kg734円に比べ、1kg1102円と約1.5倍も高騰している。
取材班:
カツオに高いイメージはありますか?
客:
ないない。もう庶民の魚ね、ナンバーワンだよ。日常的に食べてるものの値段が上がるのはまずい。
救世主?マグロが“約2割”お買い得に
大衆の味方であったはずのカツオが値上がりする中、お買い得な魚はあるのか?

都内の鮮魚専門チェーン「角上魚類 小平店」を取材した。
角上魚類 小平店・小笠原洋介店長:
やはりマグロ。生の天然マグロが例年と比べ、少し安く販売しているので今が買い時です。

なんと高級魚のはずのマグロが平年に比べ、約2割お買い得になっている。規制緩和や漁獲枠が広がった影響だという。
買い物客:
これマグロ!好きですね。刺身はマグロとカンパチ。安くなったらもちろん買いたい。

取材班:
マグロが安くなってますが?
買い物客:
知らなかった。大好きなので週3ぐらい食べる。嬉しい嬉しい。
ただし全体的には、お店に悩みがあるという。

角上魚類 小平店・小笠原洋介店長:
物によっては(魚が)3割くらい上がっている魚もあります。なかなか日々悩みながら魚を販売しています。
食卓の生活を防衛するためには、まだまだお買い得のアンテナを張っておく必要がありそうだ。
(「イット!」4月23日放送より)