東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案が4月18日、臨時県議会で否決されました。花角知事は「二者択一では表れない県民の考えを探ることが重要」だとして、代わりの方法を早期に示す意向を示しました。
柏崎刈羽原発をめぐっては、市民団体が約14万3000人分の署名を県に提出し、再稼働の賛否を問う県民投票条例の制定を直接請求しましたが、18日、臨時県議会の採決で条例案は否決されました。
条例案に対し、「二者択一の選択肢では多様な意見を把握できない」とする意見を付けていた花角知事。
県民の意見を聞く代わりの方法として公聴会や市町村長との意見交換などを例に挙げていますが、23日、会見で改めて方法について問われると…
【花角知事】
「これまで、説明会でウェブの活用をしているし、活用するほうが私もいいと思う。いずれにしてもできるだけ早く、開催場所・方法・時期を示したい」
その上で、花角知事は地域によって考えに差があるほか、再稼働の賛否に条件を付ける人が多いとして、結論はそうした点も踏まえ判断すると話しました。
【花角知事】
「こういう条件があればとか、こうでない限りは嫌だとか、何に悩んでいるか、何を困っているか、何が不安なのか、そこのところを探ることがすごく大事だと思う」
こうした中、早期再稼働を求める経済団体からは…
【新潟経済同友会 吉田至夫 筆頭代表幹事】
「他府県の例を見ると、県議会で議論をして、一定の方向を知事に提言するというのが一般のやり方ではないでしょうか。新潟県もそういう形で進むべき」
23日も県議会の場での再稼働判断を訴える声が。
一方の花角知事は自らが出した結論に対する県民の意思の確認のためこれまで「信を問う」と繰り返しています。臨時議会の閉会後には…
【花角知事】
「信を問うという言葉は、皆さん想像できるものがある。何度も申し上げている信という言葉を使えば、信任・不信任。存在をかけるということ」
こう、知事選を匂わせながらも具体的な方法はいまだ明言していません。
様々な動きが予想される原発再稼働問題。今後どのように議論は進むのでしょうか。