今シーズンのハタハタの漁獲量は、秋田県全体で17トンと過去30年で最も少なくなりました。ハタハタ漁について検討する会議では、不安を訴える声や思い切った対策を求める声が相次ぎました。
今シーズン(2024年9月~2025年3月)の県内のハタハタの漁獲量は、沖合が2トン、沿岸が15トンの計17トンで、1995年の禁漁明け以降で最も少なくなりました。禁漁明け最低を記録した昨シーズンのわずか15%にとどまっています。
22日はハタハタ資源について考える協議会が男鹿市で開かれ、県の担当者や漁協関係者などが出席しました。
協議会では今シーズンの漁の結果が報告され、出席者からは思い切った対策を求める声が上がりました。
出席者:
「どうせやるなら、全県、日本海、全部を一斉に禁漁にするとか、そういう対応を取らなければ増えないのではないか」
出席者の意見を受け、県は関係機関と協議する考えを示しました。
県の担当者:
「前回は3年間の禁漁で大きくまわることはあったが、何年したら増えていけるのかという試算も、この環境の変動が激しい中でなかなか出しづらいという本音は研究機関としてある」
また、ハタハタを捕食している可能性があり“天敵”とされるアブラツノザメが、ハタハタに代わる漁師の収入源となるよう「活用方法を検討してほしい」という意見も出されました。
県水産振興センター・松井崇人主任研究員:
「ハタハタにいつまでも頼っていてもなかなか厳しいのがいまの現状。使われていない魚の活用方法も必要と考えているので、漁師の収入を確保するのが水産振興センターの役割だと思うので進めていきたい」
県は5月以降、各漁港に出向いてハタハタ漁についてヒアリングする予定で、その上で来シーズンの操業方法などを検討します。