宿毛市で震度6弱の地震を観測してから4月17日で1年です。復興の状況や意識に変化はあったのか、取材しました。

去年4月17日午後11時14分ごろ豊後水道を震源とする地震が発生。宿毛市と愛媛県愛南町で最大震度6弱を観測しました。

宿毛市では街灯が倒れたり酒店では多くの瓶が落ちて割れる被害も。2人が重傷、1人が軽傷を負いました。

澤村栄治カメラマン:
「震度6弱の地震を観測してから1年が経ちますが、被害の大きかった地域を高台から見てみると、まだブルーシートがかけられている家が確認できます」

揺れを経験した住民は…
宿毛市民:
「1年前のあの日の直後はすごく地震のことを考えることが多かったんですけど、1年経つと忘れつつあるというか、考えることが少なくなった気はします」
宿毛市民:
「地震が来ないようにというのはできないことなんだと思うので、来た時にどのような対応を取るかとかはしっかり見直して、振り返ることが一番大切なんじゃないかというふうに思います」

宿毛市駅東町にある酒店・なんかいリカーは瓶が数百本棚から落ちる被害が出ました。17日、訪れてみると…
なんかいリカー堀金虹介さん:
「棚の瓶の前に紐を引いたりして瓶が棚から落ちないようにしたりだとかですね。あとは瓶を全部店の前に出さずに、裏の倉庫の方にある程度は箱に入れて保管しておいたりだとか、そういった対策はしています」

地元で「宿毛のこんぴらさん」として親しまれている宿毛金刀比羅宮では1919年に建てられた高さおよそ3メートル、幅およそ3.5メートルの鳥居が崩壊。両脇の柱しか残っていない状態でしたが…

去年12月、地元の人たちの寄付で修復が完了しました。

宿毛金刀比羅宮・岡崎利久宮司:
「先祖代々ずっと守ってきた鳥居が僕の代で壊れてしまったので、それがすごく悲しくて、何とかしなければならない、そのような思いで一生懸命でした。寄付をいろんなところにお願いをして目標金額も達成しましたし、このように立派な鳥居が完成しましたので一安心しています」

宿毛市では昨年度住宅耐震化の工事の補助金の申請が前年度に比べ3倍になったといいます。

宿毛市危機管理課・有田巧史課長:
「住民の防災に対する関心は高まっておりますので、この機会を逃すことなく、さらに住宅の耐震化様々な防災対策・事業がいろいろありますけど、そういった対策と合わせて地域の防災を高めていく」

地震から1年。節目節目に防災に対する意識を高めていくことが大切です。

高知さんさんテレビ
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