障害のある人と健常者が助け合いながら、東京・お台場を歩くイベントが行われました。
障害のある人と健常者が協力し合いながら一緒にウォーキングすることで、お互いの理解を深めようと始まったこのイベント「スマイルチャレンジウォーク」。
総勢約600人が参加し、1組15人ほどのグループに分かれて東京・お台場の街を歩きました。
コースは約5kmと2kmの2種類。
5kmコースの場合、1時間20分ほどでゴールインを目指します。
コースの途中には風光明媚な観光スポットやアップダウンのある場所も。
坂道などでは、健常者が車いすを押す場面も見られました。
参加者は「楽しいです。全部。(ゴール目指して)頑張りたいです」「(参加理由は)みんなと関わりたいから。障害者とか区別せずに歩けるから楽しい」と話していました。
参加者の一人、戸石薫さん(34)は、20歳の頃に頸椎(けいつい)を損傷。
胸から下がまひし、今でも車いすを使った生活を余儀なくされています。
戸石さんはみんなと交流を持ちたいという思いから、今回初めて参加を決めました。
戸石薫さん:
こういう坂道とか風が強いので皆さんに押してもらって、自分の力で難しいところはやってもらったりして、皆さんと交流もつながって良いなと思う。
約1時間30分をかけ、5kmを歩ききりました。
戸石薫さん:
お互いがお互いをフラットに見られるようになったら良いのかなと。障害のある人だから気を使ってコミュニケーションを取るのではなく、気を使わずにお互いがお互いを対等な関係で見られたら良いのかな。
そして参加した約600人のほぼ全員がゴールしました。
参加者は「少し疲れましたが、わたしの仲間のお母さまと一緒に歩いたのでとっても良い思い出となりました」「多様性とかダイバーシティーとか言葉では聞いたことあると思うが、なかなか身近に感じる機会は近くにはないので」と話していました。
障害のある人と健常者をつなぐ今回のイベント。
協力し合う社会の実現に向けた取り組みの第一歩になったようです。