木々の間から見えるのは原形をとどめないほどに大破したロープウェーのゴンドラ。
事故が起きたのは、イタリアのナポリ近郊にある観光名所の山「モンテ・ファイト」です。
17日、上り運転中のロープウェーからゴンドラが地面に落下。
地元メディアなどによりますと、ゴンドラには観光客4人と作業員1人が乗っていて、4人が死亡・1人が重傷を負いました。
ゴンドラをつるしていたケーブルが切れたことが原因とみられています。
事故が起きたロープウェーは1952年に開業。
そのロープウェーが山頂へと乗客を運ぶモンテ・ファイトは約1100メートルの山で、ナポリ湾を一望できる絶景スポットとして知られています。
日が暮れると美しい夜景が楽しめ、2024年は約10万8000人が利用したといいます。
観光スポットへの足として多くの人が空中散歩を楽しむ中で起きた今回のゴンドラ落下。
事故が発生した際には、別のゴンドラ2基が地上から約20メートルの場所などで緊急停止し、16人の乗客らが救助されました。
冬の間は営業を休止していたため、10日ほど前に運転を再開したばかりだったロープウェー。
現地メディアによると、過去にも事故を起こしていて、1960年にはゴンドラが落下し4人が死亡しました。
今回の事故を受け、アメリカを訪問中のイタリア・メローニ首相は「悲劇的な事故を知り、イタリア政府を代表してお見舞いと哀悼の意を表します」とコメントを発表しました。
事故の直前には雷雨の気象警報が出されていた他、事故のあとは悪天候で捜索が難航したということです。
検察当局は、当時の運行管理に問題がなかったかなどを調べています。