「きれいなので手入れしていたらこんなになりました」。四万十川を見下ろす小高い場所で、ピンク色のツツジが山の斜面に彩りを添えている。

高知県四万十町十川地区で、地元住民の手によって育てられたフジツツジが見頃を迎え、絶景をつくり出している。
「きれいなので手入れしていたら…」20年以上の愛情が生んだ絶景
2025年4月11日、四万十町の斜面に咲き誇るフジツツジの姿が目を引いている。この美しい光景は、地元に住む川上昭美さんの20年以上にわたる努力の結晶だ。

川上さんは約20年以上前から、自宅裏の斜面に自生するツツジを大切に手入れしてきた。「1本、2本見ているうちに、きれいなので手入れしていたらこんなになりました」と川上さんは語る。その熱心な取り組みが実を結び、今では斜面一面がピンク色に染まる絶景となっている。
ひとりじめはもったいない!遊歩道まで整備
川上さんは、この美しい景色を一人で楽しむのはもったいないと考え、一般公開することを決めた。ツツジを楽しみながら一周できる遊歩道を整備し、訪れる人々が四万十川の景色とともにツツジの美しさを堪能できるようになった。

2025年は2024年と比べて色鮮やかで花数も多いという。川上さんは訪れる人々の反応を喜んでいる。「『良かったよ、きれい』『きれいでした、川も見えて』と言ってくれるのがうれしいですね」と笑顔で語った。
「心温まる景色」フジツツジからオンツツジへ
現在見頃を迎えているピンク色のフジツツジは、今週いっぱいで見頃を過ぎる予定だ。フジツツジの後は、オレンジ色のオンツツジが見頃を迎える。

四万十町を訪れる際は、四万十川の雄大な流れとともに、この美しいツツジの斜面もぜひ訪れてみてはいかがだろうか。自然と人々の営みが織りなす、心温まる景色がそこには広がっている。
(高知さんさんテレビ)