京都大学が進めているiPS細胞を使ったパーキンソン病の治療法について、治験で一定の効果が確認されたことが分かりました。
パーキンソン病は、脳内で情報を伝える「ドーパミン」という物質が不足することで起きる難病で、体が震えたり動作が遅くなるなどの症状があり、これまで根本的な治療法は見つかっていません。
京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授のグループは、iPS細胞から作ったドーパミン神経細胞をパーキンソン病患者7人の脳に移植する治験を2018年から実施しています。
その結果、全員に重篤な副作用などはなく患者6人については細胞がドーパミンを生成し、そのうち4人で運動機能の改善が見られました。
今後は実用化に向けて大阪の製薬会社が、国に製造・販売の申請を行う方針です。