戦後80年。
時代とともに戦争体験者が減る中、ライブBBTは「戦争の記憶」を次の時代へ繋いでいくプロジェクトを始めました。
戦争を体験した人にしかわからない「戦争の悲惨さ」、「平和の大切さ」。
体験した人の思いを語り継ぐ人たち。
そうした方々の「声」を記録し伝えていきます。
戦後80年の今年、日本の敗戦の意味を考える書籍を出版したグループが、15日、出版発表会を開き、執筆に込めた思いを語りました。
*萩野恭一さん
「(母は)戦争体験をあまりしゃべろうとしなかった。テレビや映画に(戦争が)写っているのが辛かった。こんなものじゃなかった」
「終戦」でもなく、「戦後」でもない...。
タイトルには、「敗戦」の2文字がつけられました。
1945年8月の敗戦から80年となる今年。
戦時中、当時の県民はどのような思いを抱いていたのか...。
富山を原点に後世に「戦争記憶」を残そうと、富山大空襲の体験者、家族の戦争体験を語り継ぐ人など6人が執筆しました。
15日、富山市で開かれた出版発表会。
執筆者の1人、射水市の萩野恭一さんは、戦時中の母親の日記をもとに、筆を執りました。
旧満州からの引き上げの際、当時1歳だった萩野さんの兄を亡くした悲惨な過去です。
*萩野恭一さん
「汽車の子どもは全員亡くなった。母はごまかして(兄が)生きているようにした。死んでしまうと線路に放り出される。いまを生きることを大切にしなさいという母の気持ち」
富山から敗戦80年を見つめなおす...。
発表会に同席した向井嘉之さんは、富山から書籍を世に出す意味をこう語りました。
*向井嘉之さん
「地方には戦争の『リアルなもの』が生きている。絶対に戦争をしないという決意を地方から叫ぶ」
地方から、戦争を問い続ける活動は続きます。
戦争体験した人、それを受け継ぐ人、ライブBBTはそうした方々の「声」「平和の願い」を伝え続けます。