15日の山陰地方は、日本海を進んだ寒気を伴った低気圧「寒冷渦」の影響で荒れた天気となりました。鳥取県の大山では4月中旬としては5年ぶりに積雪を記録しました。
大山の標高約750メートルの地域にある大山寺地区では、14日夜から断続的に雪が降り、車や屋根などにうっすらと積もりました。
宍道正五記者:
午前8時過ぎの大山です。手がかじかむ寒さで温度計は2℃を示しています。
あられやみぞれが時折強く降り、視界が悪くなるほどの荒れ具合でした。
これは日本海を寒気を伴った低気圧「寒冷渦」が進み、山陰地方の上空約5500メートルに氷点下30℃以下の真冬並みの強い寒気が流れ込んだためです。
遅い春を迎えている大山では、14日に積雪が0センチに、この冬に降った雪が消えたばかりでしたが、15日朝にまた2センチを記録。4月の中旬に積雪を観測したのは、2020年以来5年ぶりです。
観光客:
びっくりしました。雪が降ってきたのでヤバいって。
地元の人は、4月に入っても油断できないと注意を呼び掛けています。
大山観光局・國岡直人さん:
(雪が降ることは)ゴールデンウイークくらいまで可能性はゼロではないので、特に登山される方はしっかりと情報を取って頂いて、命に関わりますから。
荒れた天気は平地でも…。
田中祐一郎記者:
午前10時の出雲市多伎町です。非常に強い風が吹いていて、立っているのもやっとの様な状態です。
山陰両県の沿岸部には強風、波浪注意報が出され、最大瞬間風速は浜田で17.9メートル、鳥取空港で19.0メートルなど強風も吹き荒れました。
また最高気温は、松江や鳥取などで3月上旬から中旬並みの12℃から13℃くらいまでしか上がらず、強風の影響で、体感では冬に戻ったかのような寒さとなりました。
15日夜遅くまでは、山地の所々で雪が降る見込みですが、寒気が抜ける16日は天気が回復するでしょう。