東京の主要な地域をぐるっと回る山手線。
そんな山手線の利用者に今週末、大きな影響が出ることが予想されているんです。
15日の“ソレってどうなの?”テーマは「なぜその区間?山手線などが運休へ」です。
まず、どこが運休になるのか詳しく見ていきましょう。
19日土曜日は山手線の外回り、上野から大崎駅の間、そして京浜東北線の東十条から品川駅までの間が始発から終電まで運休します。
日曜日は山手線の内回りと外回りの上野から大崎駅の間と、京浜東北線の東十条から品川駅までの間が始発から12時ごろまで運休します。
さらに、運休区間以外も本数を減らして運行するということなんです。
今週末の運休を知っていたか?
街行く人々に聞いてみると、「駅とかのポスターで貼ってあるので、うすうす知ってはいる。多かれ少なかれ、JRに普段乗ってるお客さんが他の路線に流れてくるので、多少なりとも人流的な影響はあると思う」「来週に英語(TOEIC)の試験がある。道を調べたときに京浜東北線使う」といった声が。
その一方で、「え?そうなんですか?でも駅のどこかにポスターが出ているのを見た気がします。どうしよう。(Q. 影響は?)他の路線も混雑しそうだから困る。日にちまでは知らなかった。土日ですね、わかりました。ありがとうございます」と話す方もいました。
では、具体的に見ていきましょう。
例えば、羽田空港からモノレールに乗って浜松町に到着。
ここから上野駅に行きたい場合、通常なら山手線に乗り換えれば乗り換えなしで15分ほどです。
しかし、日曜日の午前中は浜松町駅の近くにある都営地下鉄の大門駅まで歩き、乗り換えをして約30分ということで、倍の時間がかかってしまうんです。
JR東日本によりますと、今回の運休で影響が予想されるのは54万人以上の人だそうです。
鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは、今回の運休について「平日だと通勤・通学の方がたくさんいる。土日曜日の会社や学校が休みの日でないと、なかな(工事)は難しい」と話してくれました。
では、なぜ運休になるのか説明していきます。
大きな影響が出そうですが、では、なぜここまで大掛かりな運休が必要なのかというと、理由は羽田空港と都心をつなぐ「羽田空港アクセス線」の工事のためなんです。
というのも、JR東日本が2031年度に開通を目指している羽田空港アクセス線は、3つのルートがあるんです。
そのうち“東山手ルート”と呼ばれるルートは、東京駅から羽田空港への所要時間が約18分になる想定なんです。
この新しい路線について、街の人からは「それは素敵。知らなかった。今まで羽田に行くときはバスタからバスに乗っていたけど、結構遅延する。そこが電車で動けるようになると助かる。旅行行くときはできるだけ成田より羽田を使うようにしているので、アクセスが良くなるとうれしい。去年も北海道行くために羽田空港を利用したので、そういったときに便利になるのは楽だと思う」という声が聞かれました。
さらに梅原さんによりますと、時短になるだけではなく、空港と電車の利用者に大きなメリットがあるというんです。
鉄道ジャーナリスト・梅原さん
“羽田空港アクセス線”が開通すると、(東京駅から羽田空港に)直接向かう列車が誕生する。通勤電車の中に、空港に行く人たちが混ざって乗ると、大きな荷物を持って乗られますから、すごく混雑してしまう。空港アクセス専用の列車というか、非常に便利に楽に、しかも早く行けるようになるため、羽田空港の利便性はますます高まる。
東京では現在、いろいろな場所が大改造中です。
週末に移動する予定の皆さん、どうかお気をつけください。