去年5月、水俣病被害者団体と環境大臣との懇談の場で起きた環境省による『マイクオフ問題』についてです。
今年は、この懇談を4月30日と5月1日の2日間、実施する方向で調整が行われていることが明らかになりました。
9日午後、水俣市で開かれた環境省と水俣病被害者6団体との意見交換。
冒頭、水俣病被害者・支援者連絡会の山下 善寛 代表代行が「環境大臣との懇談の日程と水俣病問題の解決について話をしたい」と述べました。
例年、水俣病が公式確認された5月1日に営まれる犠牲者慰霊式に併わせ、被害者団体と環境大臣との懇談が開かれていました。
しかし、去年の懇談の席で環境省の職員がマイクの電源をオフにし、被害者団体の発言を遮るいわゆる〈マイクオフ問題〉が起き、発言時間の見直しなど懇談の場の在り方が議論されてきました。
【環境省 前田 光哉 環境保健部長】
「国会等の諸般の事情が許せば、(5月)1日の前日の4月30日の午後に水俣に入り、4月30日午後と5月1日午前・午後の時間いっぱいを使って関係施設の訪問と関係団体との懇談に充てたい」
9日の意見交換は一部非公開で行われ、この中で環境省は浅尾 慶一郎 環境相の国会などの日程を踏まえ、4月30日の午後と5月1日の2日間の日程で、懇談を行う意向を示したということです。
一方で、一部の団体が求めている離島での懇談については、「日程などから厳しい」としました。
被害者団体と大臣との懇談をめぐっては熊本県が要望し、今年から国と県の共催で行われ、木村 知事も意見を交わす予定です。
【水俣病被害者・支援者連絡会 山下 善寛 代表代行】
「4月30日から来てもらうのは一歩前進と思うが十分かといわれるとそうではない。浅尾環境大臣が就任してから3回ほど『早急に水俣に来て被害者団体と話をしてください』と申し入れをしていたが返事もないまま今日に至る。もう少し患者に寄り添った対応をしてほしい」