プレスリリース配信元:特定非営利活動法人 世界遺産アカデミー
番外編として「勉強して衝撃を受けた世界遺産」「知ることができてよかった世界遺産」それぞれTOP30も紹介
世界遺産は勉強すると実際に行ってみたくなるもの。昨年に続き世界遺産検定事務局では、「第58回検定」の受検者を対象に「勉強して行きたくなった」世界遺産のアンケートを実施しました。その結果をお知らせします!
TOP3は前年から変化がなく不動の人気。また、完成間近のサグラダ・ファミリア贖罪聖堂(アントニ・ガウディの作品群)や、過去最高の来島者数を記録した宮島の厳島神社など、この一年話題の多かった遺産が上位にランクインしました。
昨年登録された「佐渡島の金山」は惜しくもTOP10入りはならなかったものの、多くの票を集めて11位にランクインしています。
後半では番外編として「勉強して衝撃を受けた」「知ることができてよかった」世界遺産のランキングもご紹介しています。あまりなじみのない遺産も発見できるかもしれませんので、ぜひご覧ください!
※公式HPでは受検者のコメントも掲載しています。併せてご参照ください。
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勉強して行きたくなった世界遺産 TOP10
【1位】モン・サン・ミシェルとその湾
<フランス共和国|文化遺産>前年に続き、頭一つ抜け出した票数を獲得したモン・サン・ミシェルが1位でした。映画のモチーフにもなっている潮の満ち引きで変わる美しい景色が有名ですが、歴史を学んだことでさらに行きたくなった人が多いようです。
【2位】屋久島
<日本国|自然遺産>2位も前年と同じく、日本の自然遺産である屋久島でした。樹齢1,000年を超える屋久杉などの大自然を体感したい人や、屋久島を通じて世界遺産の登録基準を学んだことを理由に挙げている人が多く見られました。
【3位】イエローストーン国立公園
<アメリカ合衆国|自然遺産>3位も前年と同じで、アメリカの自然遺産・イエローストーン国立公園がランクイン。鮮やかな色彩のグランド・プリズマティック・スプリングなどの自然美で知られ、「世界初の国立公園」かつ「世界で最初の世界遺産の一つ」であることが印象に残っている人が多いようです。
【4位】アントニ・ガウディの作品群
<スペイン|文化遺産>ガウディが残した建築群が今回ランクアップ。元々人気の高い遺産ですが、100年以上にわたって建設が続くサグラダ・ファミリア贖罪聖堂が完成間近で話題が増えたことも関係していそうです。
【5位】マチュ・ピチュ
<ペルー共和国|複合遺産>昨年より1つ順位を落としたものの、根強い人気を誇るマチュ・ピチュ。アンデスの山中に忽然と姿を現すインカ帝国の空中都市は、勉強すると一層想像力がかき立てられるようです。
【6位】アルベロベッロのトゥルッリ
<イタリア共和国|文化遺産>第54回検定のメインビジュアルで昨年8位にランクインした遺産ですが、今年はさらにランクアップ。名前の響きや、取り外しが可能な屋根のエピソードが印象に残る人が多かったようです。
【7位】小笠原諸島
<日本国|自然遺産>太平洋に浮かび、独自の生態系を有する自然遺産・小笠原諸島が昨年より順位を上げてTOP10入り!気軽には行けないだけに、勉強して詳しく知ると行きたい気持ちが強くなるようです。
【7位】厳島神社
<日本国|文化遺産>訪問税の導入が話題になりましたが、2024年には過去最高の来島者数を記録した厳島神社が大幅ランクアップ。印象的な景観はもちろん、勉強して細部を知ると一層自分の目で見てみたいという気持ちになるようです。
【9位】姫路城
<日本国|文化遺産>登録30周年の節目を過ぎましたが人気は健在。「白鷺城」と称されるその美しい外観と建てられてから現在に至るまでの歴史、さまざまな機能性が人々を惹きつけています。
【9位】タージ・マハル
<インド|文化遺産>インドの霊廟、タージ・マハルは昨年と同順位。白大理石で造られた左右対称の建築の美しさとともに、国王が王妃のために建てたストーリーに感銘を受ける人が多くいました。
勉強して行きたくなった世界遺産 TOP50の一覧
写真クレジット(上から):Willy Mobilo/Adobe Stock、Akatsuking/Adobe Stock、Zack Frank/Adobe Stock、9parusnikov/Adobe Stock、LautaroFederico/Adobe Stock、Jack78/Pixabay、ii_tomoaki/Adobe Stock、funboxphoto/photoAC、chanchai/Adobe Stock、efired/Adobe Stock
【番外編1】勉強して衝撃を受けた世界遺産 TOP30
「衝撃」にも色々あると思いますが、「負の遺産」や戦争・紛争により危機にある遺産が多く上位にランクインしました。TOP10を比較すると10個中8個が「勉強して行きたくなった」にはなかった遺産。詳しく見てみましょう。
※ここまでに既出の遺産は省略しています。
【1位】ゴレ島
<セネガル共和国|文化遺産>2位と約2倍の票差でトップに立ったのはかつての奴隷貿易の拠点、ゴレ島。奴隷貿易自体は知っていても、その歴史を生々しく伝える遺産があることは勉強するまで知らなかったという人が多いようです。
【2位】アウシュヴィッツ・ビルケナウ:ナチス・ドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)
<ポーランド共和国|文化遺産>ナチス・ドイツによって大勢の命が失われた場所であり、その残酷さを痛感したという意見が多く見られました。2025年は第二次世界大戦が終結してから80年の節目の年です。
【3位】メテオラの修道院群
<ギリシャ共和国|複合遺産>岩山の頂に建つ修道院群の神々しい景観と、そこに修道院を築いた修道士たちの精神に驚いた人が多いようです。「メテオラ」はギリシャ語で「中空に浮く」という意味です。
【5位】広島平和記念碑(原爆ドーム)
<日本国|文化遺産>学校などで一度は学ぶ広島の原爆ドーム。改めて詳しく知ることで当時の状況に衝撃を受けたり、世界遺産として登録された経緯や意味を知る人が多かったようです。
【6位】バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群
<アフガニスタン・イスラム共和国|文化遺産/危機遺産>2003年から危機遺産に登録。破壊の痕跡が生々しく残るその姿に衝撃を覚えたという意見が多く見られました。勉強を通じて日本が修復に協力しているということを知った人もいたようです。
【8位】ルワンダ虐殺の記憶の場:ニャマタ、ムランビ、ギソジ、ビセセロ
<ルワンダ共和国|文化遺産>ルワンダ内戦中の1994年に発生した大量虐殺を伝える遺産で、2023年に「記憶の場」という新しい概念で登録。比較的最近の出来事なので驚いたという意見が多く見られました。
【8位】ESMA 博物館と記憶の場:拘禁と拷問、虐殺のかつての機密拠点
<アルゼンチン共和国|文化遺産>ルワンダと同年に同じく「記憶の場」として登録。アルゼンチンの軍事政権下で行われた人権侵害の教訓を伝える遺産です。「ESMA」はかつての囚人収容所の一つで、現在は博物館になっています。
【10位】メンフィスのピラミッド地帯
<エジプト・アラブ共和国|文化遺産>テレビのドキュメンタリーやクイズ番組で紹介されることも多い遺産ですが、改めてそのスケールの大きさや当時の技術力の高さ、謎の多い建造方法に衝撃を受けた人が多いようです。
勉強して衝撃を受けた世界遺産 TOP30の一覧
写真クレジット(上から):Curioso.Photography/Adobe Stock、aileino/Pixabay、Voyagerix/Adobe Stock、m.nakamura/Adobe Stock、Jonathan Wilson/Adobe Stock、grauy/iStock、Camilo Del Cerro/Wikimedia Commons(licensed under CC BY-SA 4.0)、zevana/Adobe Stock
【番外編2】知ることができてよかった世界遺産 TOP30
TOP10を見ると「勉強して行きたくなった」「衝撃を受けた」と重なる遺産もありますが、10個中5個がここで初めて10位圏内に入ってきています。どんなところが「よかった」のか詳しく見てみましょう!
※ここまでに既出の遺産は省略しています。
【2位】ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献
<フランス共和国、ベルギー王国、スイス連邦、インド、アルゼンチン共和国、ドイツ連邦共和国、日本国|文化遺産>東京・上野の国立西洋美術館が世界遺産であるということは意外に多くの人が知らなかったようです。国境を超える遺産が身近にあるという事実を知ることができてよかったという意見が多く寄せられました。
【5位】知床
<日本国|自然遺産>こちらも日本にありながらあまり詳しくは知らなかったというコメントが多く見られました。海と陸が結びついた食物連鎖と生態系は、学んでみると多くの人の興味をそそるようです。
【7位】富士山─信仰の対象と芸術の源泉
<日本国|文化遺産>自然というイメージが強いかもしれませんが、世界遺産には文化遺産として登録されている富士山。その理由を詳しく知ることができてよかったと感じている人が多いようです。
【9位】エルサレムの旧市街とその城壁群
<エルサレム(ヨルダン・ハシェミット王国による申請遺産)|文化遺産/危機遺産>ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3宗教の聖地。ニュースで報道されるイスラエルと周辺国・地域との紛争の理由も、この遺産を通じてより深く理解できたという意見が多く見られました。
【9位】「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
<日本国|文化遺産>遺産群の中心的な存在の沖ノ島は今も一般人の上陸は禁止。自然崇拝と深く結びついた日本の祭祀文化や、日本人のルーツに興味を抱く人が多かったようです。
知ることができてよかった世界遺産 TOP30の一覧
写真クレジット(上から):世界遺産検定事務局、Y taka/photoAC、kt-wat/Adobe Stock、Walkerssk/Pixabay、doraneko777/Adobe Stock
調査概要
【引用・転載時の出典表記のお願い】
本リリースの内容を引用・転載いただく際は、出典の表記をお願いいたします。
<例>「出典:世界遺産検定」「世界遺産検定事務局の調査によると…」
世界遺産検定
ユネスコの理念を知り世界遺産活動の輪を広げることを目的に、世界遺産アカデミーが主催する文部科学省後援の検定。2006年の第1回検定以来、35万人以上が受検、20万人以上が認定されている。年4回、全国の主要都市で開催しており、4級、3級、2級、1級、最上級のマイスターのほか、2024年7月第56回検定からは準1級も新設されて全6級構成となった。20代を中心に子どもからシニアまで幅広い受検者を集め、メディアからの注目も高い。大学等入試優遇や学校での授業にも組み込まれている他、世界遺産に関連する施設・催事などでの認定者向けの優待特典もある。受検者からは「世界遺産を勉強したら、旅がもっと楽しくなった」との声も多く、趣味・教養を深める検定としても人気を博している。
【世界遺産検定公式HP】https://www.sekaken.jp/
【世界遺産アカデミー公式HP】https://wha.or.jp/
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