札幌市の小学校では、4月8日が入学式です。楽しい新学期が始まりますが、危険もいっぱい。子どもたちが犯罪に巻き込まれないため、親子でできることとは。
3月24日午後1時すぎ、旭川市の路上で下校中の男子児童が不審な人物に「10万円あげるからこっちおいで」と声をかけられました。
不審者は35歳くらいで、身長約160cm。黒っぽい服装にサングラス姿でした。
さらに、翌日の3月25日には札幌市豊平区でも不審者が。女子児童が午前8時ごろに「お菓子あげるから車のところおいで」と、青い髪で黒いジャージの男から声をかけられました。
どちらの子どもも逃げ出し無事でしたが、不審者の出没が相次いでいます。
実際に恐怖を感じた経験があるという人も。
「小学生の時に遊具で遊んでいたら、写真を撮られたことがある 。みんな、逃げた」(高校生)
北海道で2024年に発生した子どもへの声かけや、つきまといなどは574件。北海道警察によりますと、コロナ禍で人流が減り減少傾向にありましたが、ここ2年連続で増加。その約6割が登下校中に発生しています。
また、2024年に北海道で16歳未満が被害にあった不同意性交や不同意わいせつなどの事件は122件に上ります。
子どもが犯罪に巻き込まれないよう、皆さんはどのような対策をとっているのでしょうか。
「知らない人の車に乗らない、学校帰りに寄り道せず帰るよう伝えている。部活をやっていると帰りが遅くなるので、暗くなるとちょっと心配になる」
「GPSをランドセルの横にいつもつけている。確実な場所がリアルタイムでわかるので、家に帰っているかどうかをこれで確認する」(いずれも保護者)
1年のうちで、子どもへの声かけやつきまといなどが増え始めるのは4月です。
子どもの防犯対策などに詳しい専門家は、「知らない人についていかない」と教えるだけでは不十分だといいます。
「『知っている人にもついていかない』と教える。子どもに対して犬などを介し、何回か顔を合わせることによって、近所の人だと思わせてから犯行に及ぶケースもある」(防犯アドバイザー 京師 美佳さん)
また、大人との接し方についても、よく言い聞かせることが必要だといいます。
「大人から道を聞かれたり、犬を一緒に探してほしいなどと頼みごとをされたりした時に絶対に聞かない。本当に困っている大人は、子どもにではなく大人に助けを求める」(防犯アドバイザー 京師さん)
子どもたちとの普段の遊びの中で、防犯意識を育むことも大切です。
「本気で鬼ごっこをする。それにより、いつでも逃げるという力がつく。練習を何度もしていなければ、つかまった時にすぐ諦めてしまう子どもになる。そうならないために、逃げることを教えるのが大事」(京師さん)
新学期を前に、改めて親子で防犯対策を話し合うことが重要です。
各家庭で確認してほしいポイントです。
・防犯ブザーの使い方をしっかり子どもにレクチャー
・地域安全マップ作成
→親子で歩き「危険な場所」「逃げ込める家」を確認
・GPSで子どもの位置を確認