6日夕方、佐賀市の航空会社が運航する医療搬送用のヘリコプターが長崎県の海上で見つかり3人が死亡した事故。国の運輸安全委員会の調査官が7日、福岡県の病院を訪れ、事故原因の調査に入りました。
この事故は、6日午後、長崎県の対馬空港から福岡県の福岡和白病院へ向かっていた医療用ヘリコプターが消息を断ち、長崎県の壱岐沖の海上で転覆した状態で見つかったものです。
ヘリコプターには6人が搭乗していましたが、患者と付き添っていた家族、医師の合わせて3人が死亡しました。
一方、操縦士、整備士、看護師の3人はフロートにしがみついた状態で発見され病院に搬送されました。
【福岡和白病院 富永隆治院長】
「今回の事故は、本当に悲痛の極みであります」
福岡和白病院は、事故を受けて当面の間ヘリでの救急搬送を停止するとしています。
【報告・波多野良祐】
「ヘリコプターの上部には黄色いフロートが浮かんでいますがその横には「海上保安庁」と描かれたフロートも浮かんでいます。ヘリがこのまま沈んでしまうのを防ぐための措置だと見られています」
唐津海上保安部によりますと、今後、ヘリを引き上げて実況見分などを行うということです。
また、国土交通省の運輸安全委員会は事故調査官に2人を任命。7日午後4時ごろ、福岡和白病院を訪れ、生存者3人などに聞き込みを行ったということです。
【運輸安全委員会 奥山克也調査官】
「事故原因の再発防止につながるようなところが第一ではありますが、それと合わせて脱出の時に3名亡くなられていらっしゃいますので、どういう風な時間がかかったかとか、どこからどう脱出したのかということ、着水の状況はどうかということも含めて調査」
運輸安全委員会は8日、ヘリを運航していた佐賀市の「エス・ジー・シー佐賀航空」に入り、機体の整備状況など運行管理について調査するということです。