『田原坂の戦い』などで命を落とした政府軍の兵士らが埋葬されている、熊本市北区植木町にある県指定史跡『七本官軍墓地』が、何者かによって荒らされていたことが分かりました。
現場では墓石が壊されたり倒されたりしていて、熊本市は警察に被害届を提出したということです。
【仲野 香穂リポート】
「熊本市北区植木町の七本官軍墓地です。入り口近くのこの場所で墓石が複数、折れてしまっています」
明治10年、1877年の西南戦争で命を落とした政府軍の兵士などが埋葬されている『七本官軍墓地』。
熊本市文化財課によりますと、今月2日午後3時ごろ、墓地を管理する北区土木センターの職員が、合わせて5つの墓石が折れたり傾いたりしているのを発見したということです。
現場の状況などから、小動物などではなく何者かによって壊された可能性が高いと
みられています。
【近くに住む人】
「本当、残念ですね。亡くなられた方、遺族の方に本当に申し訳ない」
ことし3月17日に職員が訪れた際には、異常はなかったということです。
市は警察に被害届を提出、今後、県に『文化財き損届』を提出する方針です。
市によりますと、『七本官軍墓地』では記録が残る中でこれまでも7回、墓石が倒れる被害が出ていますが、いずれも原因は特定できていないということです。