長崎原爆で亡くなった娘をしのび母が植えたサクラが、2025年も花を咲かせました。

満開のサクラは、原爆のおそろしさや平和の尊さを伝えます。

2025年も満開の花を咲かせました。


長崎市城山小学校の校庭に咲く「嘉代子桜」です。


旧城山国民学校は爆心地から約500mに位置し、80年前の8月9日、学徒動員された多くの学生が原爆で亡くなりました。

そのうちの一人、林嘉代子さん(当時15)の母・津恵さんは、ソメイヨシノの苗木50本を学校に贈りました。

被爆者 三田村静子さん(83)
「この桜を植えたの、お花が好きだったの。嘉代子さんが一番好きなお花をね(植えた)」

娘をしのび、母が植えた桜は平和への思いを今に伝えています。

この春4年生(城山小)
「平和の大切さを伝えなきゃ」
「世界中に原爆を使わないように呼びかけたい」

被爆者 三田村静子さん(83)
「この桜も嘉代子さんの分まで輝いていると思います」
「この子たちが世界に行って、色んな人とお友達になって広めていったらいいと思う。絶対に原爆はダメということ、戦争はダメ、ということをね」

シロアリ被害などで残る原木は6本ですが、接ぎ木をして育てた「2世」が市の内外に植えられ、桜と共に思いをつなぎます。

テレビ長崎
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