南越前町にある今庄365スキー場近くの山の土砂が崩れ、スキー場内に流出していたことが福井テレビの取材で分かりました。施設に被害は出ていませんが、スキー場では現在、流れた土砂の撤去作業が急ピッチで行われています。
3日、今庄365スキー場を取材すると、コースが泥で覆われているのが確認できました。3月9日にシーズンの営業を終了しましたが、土砂の流出は、それから約3週間後の3月28日に発生したということです。
支配人の高嶋さんは「先週金曜日の午後1時半頃、土砂が道づたいに流れている状態で、見に来た時にはこうなっていた」と状況を話してくれました。
高嶋さんによりますと、スキー場を通る林道周辺で土砂が崩れ、近くの谷をわたってスキー場にまで達したそうです。その原因については「暖かい日が続いて雪の溶けるスピードも早かったと思うが、はっきりしたことはまったく分からない」とします。
現場では、ひっきりなしにトラックが行き交っていました。
スキー場を管理する南越前町は、土砂の流出が起きたその日に業者へ撤去を依頼。高嶋さんは「とにかく安全確保、応急対応ということで復旧作業を進めている」と話します。
土砂の流出は現在は止まっているということですが、近くの温泉施設は臨時休館となっています。
昨シーズン、4年ぶりに営業を再開した今庄365スキー場。今季はスキー客が前年の3倍以上に増え、良いシーズンとして営業を終えたばかりでした。その矢先に起こった土砂の流出。
30年以上ここで働く高嶋さんも「前代未聞の出来事」と衝撃を受けています。「これだけの規模の土砂流出はなかった。初めてのこと。今年の営業は雪があって順調に出来たので、来年の冬までにはなんとか営業できるようになったら」と話しますが、町によると復旧の時期や費用について見通しは立っていないということです。
