愛媛・松山市の中心部、大街道商店街が週末限定で市場の装いに。愛媛県産高級食材の競り体験から鯛めしの食べ比べまで、愛媛の食の魅力を存分に味わえるグルメイベント「foodiscovery」が2年目の開催を迎えた。威勢のよい売り声が響く中、初日から多くの観光客でにぎわった。
市場さながらの活気 目玉は超お得な競り体験
大街道商店街では、2月の土曜日限定で「えひめ愛ある食の市(フードストリートマルシェ)」が開かれている。

マダイやカンパチといった新鮮な魚や、旬の柑橘(かんきつ)が所狭しと並び、商店街が「市場」に様変わり。じゃこ天などのご当地グルメや甘とろ豚を使ったカレーうどんなどを提供するブースも出店し、初日から多くの観光客らでにぎわった。
鬼北のキジ汁を購入した大阪から訪れた女性は「甘い。別のものを食べる予定やったんですが、いっぱい食べちゃいました。めっちゃおいしい」と笑顔を見せた。

イベントの「目玉」は、愛媛県産高級食材の「競り体験」だ。会場には「買ってくれる方は手をあげてください」との声が響き、次々と値が上がっていく。

東京では一玉2000円で販売される「甘平」の最高級品「Queen スプラッシュ」や、通常なら1万2000円相当という「みかんブリ」など、愛媛県産のブランド食材が出品され、参加者たちは競りを通して手頃な値段で買い求めていた。
2年連続でブリを競り落とした女性は「ブリが好きなのと去年競り落としてとてもおいしかったので、今回も狙ってました。お店で料理を作ってもらって二人で食べに行こうと思ってます。お刺身食べたいです」と喜びを語った。
鯛めし三つ巴 洋風スタイルが新参戦
2025年から新たに始まったのが「えひめの鯛めし食べくらべ」だ。

鯛めしと言えば、中予の炊き込みスタイルや南予の刺身スタイルが代表的だが、この二大巨頭に負けじと新たに加わったのが、西条市の老舗イタリアン「マルブン」が手がけた洋風スタイル。宇和島で養殖されたブランド真鯛をふっくらと焼き上げ、特製の焦がしバターしょう油で仕上げている。ご当地鯛めしを食べ比べた子どもたちからは「(南予の)お刺身の方は、みずみずしくておいしかった」「(東予の洋風は)鯛がふっくらしとって、おいしかった」と、それぞれの特徴を捉えた感想が寄せられた。
一流シェフの技が光る限定グルメに長蛇の列
会場の一角には長蛇の列が。

その先では、目の前でシェフが愛媛のブランド牛「あかね和牛」のハンバーグを焼き上げていた。和洋中の一流料理人たちが様々なブランド食材を使って腕によりをかけた料理を、数量限定で振る舞うコーナーだ。愛知からの観光客は「鯛めし食べて来て歩いたらハンバーグに出会えて、愛媛を満喫です」と満足げな様子。

愛媛県食ブランドマーケティング課の三戸翔太主任は「愛媛県外からのお客様ですとか、最近直行便の関係でインバウンドの方も非常に増えてます。国内外のみなさまに愛媛の食材のすばらしさやおいしさを体感してほしい」と話す。愛媛県は2024年の5万人を超える来場者数を見込んでいる。
「えひめ愛ある食の市」は、2月の毎週土曜日に開催される。
(テレビ愛媛)