首里城の地下に残る第32軍司令部壕について沖縄県は試掘調査で第一坑口の床板などが新たに見つかったと発表しました。
第32軍司令部壕は、沖縄戦で旧日本軍が地元住民や学徒などを動員し首里城の地下に構築したもので県は戦跡としての保存・公開に向けた調査や検討を進めています。
2024年4月にはこれまで正確な位置が分からなかった第一坑口の場所が特定され今回新たに多数の床板が敷き詰められていた事や通路の壁が確認できたとしています。
玉城知事:
今回出土した、床面や側壁等の遺構は、戦中の米軍による調査や過去の調査においても確認されていなかったものであり、特に今回初めて床板が確認されていますので、第32軍司令部壕の当時の様子を知ることができる稀少な戦争遺跡の発掘に繋がったと認識しております。
県は10日に開催される基本計画検討委員会に調査結果や寄せられたパブリックコメントを諮り年度内に基本計画の策定を目指す方針です。
また、県は戦後80年事業で使用する「平和記念シンボルマーク」が決定したと発表しました。
選ばれたのは具志川職業能力開発校に通う、宮里優果さんの作品で月桃をモチーフに、不屈の精神を表す赤と、太陽をイメージしたオレンジで「歴史を振り返りながら、未来への希望と平和の祈り」を表現しています。
玉城知事は、「シンボルマークを活用し、県民とともに戦後80年が意義深い年になる事に期待したい」と述べました。