新たな知見をもとに首里城正殿に掲げられる「扁額(へんがく)」の製作が進んでいます。
前回は朱色だった地板に2025年2月5日、初めて黄色の漆が塗られました。
「中山世土(ちゅうざんせいど)」など首里城正殿に掲げられる3枚の扁額は尚家の史料の記述から地板が朱色ではなく黄色であったことが分かり、漆職人の諸見由則さんを中心に当時の色味を再現しました。
2023年から本製作が進められてきた「中山世土」の扁額の縦およそ1メートル、幅およそ3メートルの地板に5日、初めて黄色い漆が塗られました。
黄色漆は朱色や黒に比べ粘り気があるため刷毛目が出やすいことから諸見さんは表面の凹凸を観ながら慎重に仕上げていました。
諸見由則さん:
1日でも早く復元したいなということをずっと願っていたのでやっと完成の一歩手前まで来たのかなと喜んでいます
新たな知見で生まれ変わる「中山世土」の扁額は2026年度中の完成を目指しています。