部屋の中で流れているのは、“犬がリラックスするための音楽”。

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ワンちゃんたちも落ち着いた様子です。

畠山 祥さん:
こういう周波数がいいですよとか、こういう楽器を使うといいですよというところが、犬の唾液からとれるストレスホルモンの数値でもわかっていて。

その音楽の研究・開発をしているのは、大学院に通う畠山祥(はたけやま・あきら)さん(25)。

プロの作曲家や獣医師、獣医学部の教授などと、科学的根拠に基づいて作成した“世界初のペット向け音楽”です。

畠山 祥さん:
僕達が取り組んでいる課題って、分離不安症という、留守中に犬が不安を抱えて精神障害になってしまう問題ですけど、そのストレスから、自傷行為に走ったりとか、嘔吐しちゃったりとか、吠えちゃったりとか。音楽っていうものが助けになったらいいなと。

小さい頃から動物が大好きだったという畠山さん。
ストレスを減らし、“犬の分離不安症を改善したい”と3年前から研究を行っています。

作成した音楽を流し、犬のストレス値を測定すると、最大84%減少という結果も出たそうです。

保護施設スタッフ:
ずっとぐるぐる回るような子とかいるのですよ。不安になると、この音楽で少し落ち着くようになったというのはあります。

“音の研究”を続けている畠山さんが、今後目指しているのはどんな社会ですか?

畠山 祥さん:
留守にするというのは、どの家庭でもあり得る状況だと思いますし、音楽で留守中でもストレスがないし、一緒にいるときは楽しいというような全動物が幸せに生きられるような世界を作りたいという思いでやっています。

音楽を通して、ペットも人もストレスがない社会を目指す…畠山さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」1月7日放送より)