振袖を着付けてもらう女性。
これから、“自分だけの成人式”が始まります。

女の子:
緊張します。

山本昌子さん:
かわいいじゃん!よかったね~。
5年越し。待ったね!
女の子:
待った!

振袖を着ているのは、5年前、成人式に参加できなかった25歳の女性です

彼女が参加しているのは、無料で好きな振袖を着て写真撮影ができる“振袖ボランティア”。

児童養護施設出身者や経済的な理由などで、二十歳の門出を祝うことができなかった若者が対象です。

山本昌子さん:
児童養護施設だったり、親に頼れない子たちは得られないものも多いんですけど、世の中で叶えられないとか、自分にはできないということを少しでも減らしてあげたい。

山本昌子(やまもと・まさこ)さんも児童養護施設出身です。

“誰もが人生の節目を感じられる世の中にしたい”と、9年前に“振袖ボランティア”を始めました。

山本昌子さん:
「大人になったよ」という成人の区切りでもあるので、(振袖撮影が)当たり前にできるようになったらいいなと思っています。

この日、念願の振袖を着ることができた女性は思い出の地での撮影に、思わずホロリ。

女の子:
撮って正解でした!えへへ!
今までなんかズルズルって大人になってきたけど、ちゃんと節目として成人式気分を味わっています。

自身も児童養護施設で育ち、振袖を着ることができなかったという山本さん。
学生時代、通っていた学校の先輩から、「撮影しよう!」と振袖を着させてもらった時の喜びをきっかけに、「同じ境遇の子ども達にも感じてほしい」とこのプロジェクトを始動。
これまでに100人以上の若者の撮影を行ってきました。

山本昌子さん:
今後も人生において辛いことだったり、いろいろあると思うんですけど、そんなときにこの撮影や振り袖を着たことを思い出して、頑張ろうという気持ちになって貰えたら嬉しいです。
全ての人が人生の節目を感じられる世の中になりますようにーー。
振袖撮影で若者を応援する山本さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」 1月13日放送より)