阪神・淡路大震災の発生から30年となった17日、各地で犠牲者に祈りをささげる追悼の催しが行われた。
兵庫・神戸市で開かれた式典には、天皇皇后両陛下が出席され、正午の時報に合わせ、参列者とともに黙とうされた。

神戸市・東遊園地で「追悼の集い」大切な人“想う”場所

国内で初めて震度7を観測した、阪神・淡路大震災の発生から、17日で30年。

6434人が犠牲に
6434人が犠牲に
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震災によって10万棟以上の家屋が倒壊し、大規模な火災も多発するなど、災害関連死も含め、6434人が犠牲となった。

神戸市の東遊園地で「追悼の集い」
神戸市の東遊園地で「追悼の集い」

17日には、神戸市の東遊園地で「追悼の集い」が行われた。
家族や友人など、震災で失った大切な人を“想う”場所だ。

母と兄を亡くしたという女性
母と兄を亡くしたという女性

女性:
母と兄はね、地震の時は生きてたんですよ。それで、主人と2人、母のいるところへ会いに行って、そのあくる日に、亡くなったんですよね。
なんでその時に連れて帰らなかったのか思ったよ。
だから、毎年ここへ来て、ごめんねって…。

地震発生時刻の午前5時46分に黙とう
地震発生時刻の午前5時46分に黙とう

灯籠で形作られた「よりそう」の文字を前に、地震発生時刻の午前5時46分に黙とうがささげられた。

母親を亡くしたという女性
母親を亡くしたという女性

女性:
母です。行方不明なので。遺体もあがってないし、骨のかけらも見つかってないので、唯一お墓の代わりというか会える場所が、ここ。

男性:
お母さんとお姉ちゃん。天国から僕らのことを見守ってくれてると思うんですけど。
でも、30年たったけど、まだもう少し見ておいてほしいなと思いました。

トランペット奏者の松平晃さんが童謡「どこかで春が」を演奏
トランペット奏者の松平晃さんが童謡「どこかで春が」を演奏

神戸市中央区のビーナスブリッジでは、トランペット奏者の松平晃さんが、童謡「どこかで春が」を演奏し、1分間、鎮魂の音色をささげた。

陛下「次の世代へと引き継がれていくことを期待」

また、神戸市で開かれた式典には、天皇皇后両陛下が出席された。

神戸市「1.17のつどい」
神戸市「1.17のつどい」

両陛下は正午の時報に合わせ、参列者とともに黙とうされた。

出席された天皇皇后両陛下も黙とう
出席された天皇皇后両陛下も黙とう

陛下は「本日、阪神・淡路大震災から30年という節目を迎えるにあたり、亡くなられた6400余名の方々に、あらためて深く哀悼の意を表します。これからも、震災の経験と教訓をもとに、皆が助け合いながら、安全で安心して暮らせる地域づくりが進められるとともに、そこで得られた知見が国の内外に広がり、次の世代へと引き継がれていくことを期待いたします」と述べられた。

献花台へ白いユリなどの花束を手向けられた両陛下
献花台へ白いユリなどの花束を手向けられた両陛下

その後、両陛下は献花台へ、白いユリなどの花束を手向けられた。
(「イット!」 1月17日放送より)

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