神奈川・茅ヶ崎市に16日、“左手のない猿”が出没した。
同じ個体とみられる猿が15日にも住宅街で目撃されていて、近隣の幼稚園などが子どもの外遊びを禁止するなど住民生活にも影響が出てきている。人間との距離感が近くなっている猿に専門家は「餌付けしている」可能性を指摘。猿が近づいてきたら「無視するのが一番いい」と話した。
“左手ない猿”が相次いで出没
“左手のない猿”の目撃情報がまたしても相次いでいる。

茅ヶ崎市の白峰寺で16日午前9時頃に撮影された“左手のない猿”の映像。

1匹の猿が池のほとりの岩の上でくつろいでいる。左脚を前に投げ出し、太ももあたりをポリポリと掻いている。池に顔を近づけて水をゴクゴク飲むと、素早く別に岩へ移動した。この猿、左手の一部がない。
白峰寺・久賀哲朗住職:
思ったよりすばしっこくて、映像で見るより大きくて速かったのでびっくりしました。

同じ個体とみられる猿は、その前日の15日午前11時頃にも目撃されていた。

猿は芝生の上でコロンとお腹を見せるように横たわると、右手でお尻をポリポリと掻いている。

今度は体育座りで草を食べるような仕草も見られた。やはり、左手の一部がない。

猿はカメラに気づいたのか窓ガラスの方に寄ってくると、ガラス窓に左手を当てて家の中をのぞき込み、去って行った。
撮影者:
最初この洗濯ばさみを持ってきて。
宮本真綾キャスター:
この洗濯ばさみは猿が持ってきたんですか?
撮影者:
そうです。持って口に咥えて、芝生の上で左腕のない猿がすごくくつろいでる。特に攻撃してくる感じでもなく。

15日は子ども用のボールで遊ぶ姿も目撃されるなど、猿は住宅街での出没を繰り返している。
専門家「近づいたら無視するのが一番」
連日目撃されている猿に、住民の生活にも影響が出ている。

茅ヶ崎市民:
学校の園長先生と校長先生から連絡が来ました。もう外遊びは一切なしで、お迎え時間も変わっちゃいました、その影響で。
“左手の一部がない猿”は2024年10月2日に千葉・野田市で目撃されて以降、東京・西東京市、府中市、多摩市などの都内を移動し、1月に入り神奈川・相模原市、川崎市、茅ヶ崎市などでの目撃が相次いでいる。

動物の生態に詳しいパンク町田さんも左手の欠損箇所などから、同じ個体と見られると指摘している。
アジア動物医療研究センター・パンク町田センター長:
猿がこれだけ人間との距離を詰めてくるということは、餌付けた人がいるのではないかと思います。猿が人間に対して危険な存在になりかねませんので、猿には餌付けない。もし猿がそばに来てしまった場合は、無視するのが一番いいと思います。
(「イット!」1月16日放送より)