鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」。今回はクリスマスにちなんだ電車を紹介! しかし、その電車はちょっと意外な場所にあった。
“ホテルのロビー”に鉄道ジオラマが…!
今回の舞台はなんと、アメリカのホテル業界大手が2年前に開業した「ヒルトン広島」。高級感のある雰囲気に自然と背筋が伸びる野川キャスター。エントランスを抜け、ロビーに入ると…。

野川キャスターは「え!あれを見てください!巨大なジオラマがあります。ドイツの高速鉄道、ICE(イーツェーエー)ですよ。しかもNゲージでもない、HOゲージでもない、見たことがない規格の大きな本格的な車両が走ってますね」と興奮が隠せない様子だ。

~Nゲージ・HOゲージとは~
まず、Nゲージは、鉄道模型のレール間隔が9mmで、車両の大きさが実車の148分の1~160分の1の模型の規格の総称。9mmということで、「nine」の頭文字をとって“Nゲージ”と呼ばれる。そして、HOゲージはレール間隔が16.5mmで、車両の大きさが実車の87分の1や90分の1の模型の規格の総称。レール間隔が32mmの“Oゲージ”という企画があるが、HOゲージはその半分のレール間隔であることからH(half:半分)Oゲージと呼ばれる。

ホテルのロビーに展示されていたのは、全長およそ8mの鉄道ジオラマ。 面積は30平方メートルほどで職人が5か月かけて手作りで仕上げた。よく見るとレールのポイントが自動で切り替わり、走行している。
多くの企業が協賛する“クリスマス・トレイン”
“クリスマス・トレイン”と称したこの鉄道ジオラマ。実は名前にはもうひとつ、別の意味が込められていたのだ。

ヒルトン広島 マーケティングコーディネーター 岡村美和さんによると、この“クリスマス・トレイン”という呼び名は、ジオラマの名前でもあり、チャリティープロジェクトの活動名でもあるとのことだ。
地元の各企業から協賛金を受け、一部をこのジオラマの制作費、その残りの一部を児童養護施設や、支援が必要な人をサポートするNPO法人に寄付をしている。鉄道ジオラマは、このチャリティープロジェクトのために設置している。

ヒルトンホテルは、25年前にクリスマスのチャリティー活動として鉄道ジオラマを始めた。この活動には地元広島の企業も数多く協賛していて、ジオラマや車両には見覚えのあるロゴがたくさん見られた。

また、ジオラマは冬のヨーロッパの風景をイメージしており、楽しむ人々の様子や、車両が動く様子をエキゾチックに楽しむことができ、よりクリスマスの気分を味わうことができる。

岡村さんは、「やはり皆さん、こういった動く鉄道ジオラマが好きなんだなというのが、ちょっとわかりますね」と話す。

子どもも大人も、エントランスに来た人々の多くが、鉄道ジオラマをかぶりつくようにじっくり見るということだ。
せっかくなのでスイーツも…
野川キャスターは、クリスマス・トレインのそばのラウンジで、クリスマスのテイクアウトスイーツを特別に頂くことになった。

まずは、ドイツの伝統的なお菓子「シュトーレン」から。
野川キャスターは、「おいしいです。 重厚感がある感じの食感です。『サクッ、フワッ』と、口の中でほどけていくような。いろんな具材が練り込まれているので、お口の中がとてもハッピーになりました」と満足げな様子だ。
続いてはナッツの食感が楽しめるメレンゲのお菓子。
「とってもサクサクしていて、アーモンドのあの食感、そして香りが混ざってきて、またちょっと違う世界が口の中に広がりました。最後はこの赤い胡椒の香りが広がります。食べ進めていくと香りが変わっていくのが、とても面白いですね」と、野川キャスターは不思議な感覚に驚いている様子だ。
特別な座席“トレインビュー”
野川キャスターがスイーツを頂いたこの座席。実は特別な場所だった。

実は左手の方を見ると、先ほどのジオラマを一望できる“トレインビュー”だったのだ。この席は、チェックイン待ちの人も、フローラウンジで食事をする人も座ることができる。クリスマス・トレインを眺めながら、ひと時を楽しめる仕組みだ。

ジオラマの展示は、2025年1月10日まで。クリスマスが終わり、2024年12月26日からはストロベリーを使ったアフタヌーンティーや、1月以降には、広島東洋カープとコラボしたスイーツビュッフェ展開。ジオラマをめでながら、特別な時間を過ごすことができるのではないだろうか。
(テレビ新広島)