沖縄に停泊する豪華客船にトラブルが発生し、突然クルーズが中止になったことで、参加者とツアー会社の間で、ツアー料金の返金をめぐるトラブルが起きている。
クルーズ船「ベリッシマ」で、騒動は起きた
沖縄県の那覇港に10日も停泊する、巨大な豪華客船。
この記事の画像(12枚)手前に停車しているバスと比べると、その大きさが良くわかる。
このクルーズ船「ベリッシマ」で、騒動は起きた。
ツアー参加者:
旅行代金全額の返金は拒否する?
ツアー会社の担当者:
拒否というか、できかねます。飛行機の料金も入っていますし。
南の海を巡る豪華客船に、一体、何が起きたのか。
屋外プールをはじめ、カジノや、劇場の他、ジュエリーショップや、ブティックもあるクルーズ船「ベリッシマ」。
約4400人が参加するクルーズツアーは6日に、那覇港を出港し、石垣島や台湾などを巡った後、10日に戻ってくる予定だった。
「結論から申し上げて、12月10日まで停泊します」
「イット!」が話しを聞いたのは、夫婦でツアーに参加したという男性。
ツアー参加者:
人生初のクルーズ旅行ですね。2人で50万円ちょっと。とにかくクルーズをしたかった。
ところが豪華客船にトラブルが発生した。
ツアー参加者:
6日乗船後に、ベリッシマでエンジントラブルが起きたと。出港しなかった。
技術的な問題が起きたとして、船は突然、出港を中止した。
翌7日には、クルーズ中止を知らせる案内が配られた。
「結論から申し上げて、MSCベリッシマは、12月10日まで那覇クルーズターミナルに停泊します」
クルーズは中止となったものの、船内に滞在し、ツアー最終日の10日まで、船上サービスを利用できるという内容だった。
実際、停泊中の船内ではイベントも開催されたが、一方で、ツアー会社に対する抗議の声もあがったという。その場面を撮影した動画を参加者が見せてくれた。
参加者:
パックの料金を返金をしないと?
ツアー会社の担当者:
全額は、はい、そうです。
参加者:
パックですよね?
パックは全てを含んだパックですよね?一部しか返金できない?
ツアー会社の担当者:
享受できなかった部分をクルーズ代としてご返金…
参加者:
だから、それってパックじゃないですよね。
ツアー代金の全額返金を求める参加者に対し、ツアー会社は、契約内容に従い、中止となったクルーズ分と台湾観光分の料金のみ返金に応じると説明したという。しかし…。
ツアー参加者:
ツアー参加者のほとんどが、ツアー代金全額返金だと思っていた。飛行機代は返金できないと回答があった。
ツアー代として、約50万円を支払ったという男性は、自宅のある北海道から、那覇空港までの飛行機代が返金されないことに憤りを口にした。
ツアー参加者:
返金額は26万弱。少なくとも、お支払いしたツアー代金は、全額(約50万)返金してほしい。クルーズのために、みんな集まっているわけですから。動かない船にいてもね。豪華客船の体験会じゃないんだから。体験会に50万円も払わない。
イット!の取材に対し、ツアー会社は「どのように返金するかは未定」と回答した。
また、ベリッシマの運航再開のめども立っておらず、故障による停泊が長引けば、那覇港を利用する他のクルーズ船への影響も出かねない状況だ。
(「イット!」12月10日放送より)