今週末5月26日(日)に日本中が熱くなる競馬の祭典、第91回日本ダービー・GI(芝・2400m)が東京競馬場で行われる。
3歳馬のみが出走できる“生涯一度の特別な舞台”。競馬に携わる全てのホースマンの憧れであり、目標。
【レース映像】2023年 日本ダービー タスティエーラ
2021年に生まれた7906頭のうち、ゲートに入ることを許された17頭の精鋭たち(メイショウタバルは出走取消)。このレースを制した馬が競馬界の未来を創る。
今年の祭典では一体どんなドラマが待ち受けているのだろうか。
”無敗2冠馬”へ ジャスティンミラノ
クラシック第1戦の皐月賞・GIを無敗の3連勝、しかもコースレコードで制したジャスティンミラノ。クラシック第2戦の日本ダービーの大舞台に駒を進めてきた。

目指すは過去に7頭しか達成することのできていない、皐月賞と日本ダービー制覇、“無敗での2冠制覇”だ。
【レース映像】2024年 皐月賞 ジャスティンミラノ
ジャスティンミラノが達成すれば2020年、3冠馬となったコントレイル以来となる。
【レース映像】2020年 日本ダービー コントレイル
世代の頂点を目指すのは、共同通信杯・GⅢ、皐月賞・GIと共に勝利を重ねてきた主戦ジョッキーの戸崎圭太(43)だ。
戸崎騎手は過去9度、日本ダービーに挑戦して2着(2018年エポカドーロ、2019年ダノンキングリー)が最高成績。
悲願のダービー初制覇に向けて、力強く意気込みを語った。

――ダービーに向けて
この期間を十分に味わいたいなと思って過ごしていました。今まではいい期間で、楽しく味わってこられました。
――ダービーとは
一番勝ちたいレースですので、今回のようなチャンスは逃したくないという気持ちです。
――ファンに向けて
(ジャスティンミラノも)順調に来ています。2冠目を目指せるのはこの馬だけですし、僕もダービーを勝ったことがないので、是非とも勝ちたいと思っています。応援のほどよろしくお願いします。
ジャスティンミラノを管理する友道康夫調教師(60)は、現役最多となるダービー3勝を挙げている。
強力な陣営のバックアップを追い風に、ジャスティンミラノはデビュー4連勝で頂点に立てるか。
レガレイラ 4頭目の「牝馬制覇」へ
今年の日本ダービーのトピックスで外せないのが、今回出走する中で唯一の“オンナ馬”、牝馬レガレイラの存在だろう。
日本ダービーは3歳世代の頂点を目指す馬たちが集まることから、体力がある“オトコ馬”、牡馬が多い。

そんな中レガレイラは、去年のホープフルS・GIで牡馬を相手に完勝。これが同レースで史上初の「牝馬制覇」となった。
76年ぶりの「牝馬制覇」がかかった前走の皐月賞では、1番人気で6着に敗れたが、陣営は早くから目標を日本ダービーに設定。ここまで準備を進めてきた。
鞍上は先週のオークス・GIでケガからの復活勝利を挙げたクリストフ・ルメール騎手(45)。
ホープフルS・GI以来2戦ぶりのコンビ復活に自信を見せた。

――舞台となる東京2400mについて
(レガレイラは)合いそう。距離の長い2400mでは(牝馬の)斤量2kg差もアドバンテージ。難しい挑戦ですけど、能力があるのでチャンスはあると思います。
――ファンに向けて
(日本ダービーは)すごく大事なレースです。大きなチャンスがあるので皆さん応援してください。
牝馬で日本ダービーを制したのは過去にわずか3頭のみ(1937年ヒサトモ、1943年クリフジ、2007年ウオッカ)。
史上4頭目の女王としてレガレイラが歴史に名を刻むのか。
史上初「親子3代制覇」なるか
今回の出走メンバーは過去に日本ダービーを制した馬の産駒が多く、まさに「ダービー馬はダービー馬から」生まれている。
歴代のダービー馬が競馬界の歴史をつないでいるのがよく分かる。
2013年のダービー馬・キズナの産駒は皐月賞馬・ジャスティンミラノ、無敗で挑むシックスペンス、ジューンテイク、ショウナンラプンタ、サンライズジパングと5頭が出走。
【レース映像】2013年 日本ダービー キズナ
2015年のダービー馬・ドゥラメンテの産駒は“レジェンド”武豊騎手と挑むシュガークン、ミスタージーティーの2頭。
【レース映像】日本ダービー ドゥラメンテ】
2017年のダービー馬・レイデオロの産駒はサンライズアースと、17頭の出走枠中、8頭がダービー馬の産駒ということになる。
【レース映像】2017年 日本ダービー レイデオロ】
キズナの父は、こちらもダービー馬のディープインパクト。さらにドゥラメンテとレイデオロの父もダービー馬・キングカメハメハ。
これらの産駒が勝てば、祖父、父に続いて史上初の「親子3代ダービー制覇」となる。
”レジェンド”7度目のダービー制覇へ
5月12日(日)、前人未到のJRA通算4500勝を達成した武豊騎手が、7度目のダービー制覇に挑む。
【レース映像】2005年 日本ダービー ディープインパクト
過去、歴代最多となる34回のダービー騎乗で、ダントツの6勝を挙げている(1998年スペシャルウィーク、1999年アドマイヤベガ、2002年タニノギムレット、2005年ディープインパクト、2013年キズナ、2022年ドウデュース)。
20日(月)に行われた日本ダービーのイベントでは、武豊騎手が“白毛の等身大馬ロボット”に騎乗するなど、大いに盛り上げた。

――日本ダービーを一言で表すと
憧れですね。「いつかダービーを勝ちたい」と子供の頃から思っていました。6回勝っていますけど、毎年楽しみより、憧れです。
――ファンがダービーを楽しむポイントは
ジョッキーの普段と違う雰囲気ですね。緊張感、ピリッと感があると思うのでパドックでの表情や本馬場入場など、レース前も見てほしいと思います。

武豊騎手にとって35回目のダービーは、トライアルレースの青葉賞・GⅡを勝ち、3連勝で勢いに乗るシュガークンと挑む。
“レジェンド”がまた新たな金字塔を打ち立てるのか。
そして23日(木)注目の枠順が確定した。

皐月賞馬・ジャスティンミラノは7枠15番、牝馬・レガレイラは1枠2番、武豊騎手騎乗のシュガークンは6枠11番から頂点をめざす。
15時40分に発走する第91回日本ダービー。
『“HERO” IS COMING』なのか、それとも。
いよいよ迎える競馬の祭典、7906頭の頂点が後世につなぐ。
みんなのKEIBA 日本ダービー・GI
5月26日(日)14時40分から生中継
ゲスト 佐々木主浩 あの
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html
【★2024年 日本ダービーSP映像】
https://www.youtube.com/watch?v=TM9S7EYqilI