いわゆる「タニマチ」の女性から2000万円を詐取した容疑で、元タカラジェンヌの女が逮捕された。
女は、かつて「宮つかさ」などの芸名で宝塚の舞台に立っていたという。
「土地を売ったら金が入る。それを担保にお金を」
知人女性から多額の現金をだまし取った詐欺の疑いで逮捕されたのは、かつてタカラジェンヌとしてスポットライトを浴びた岡部由美（おかべ・ゆみ）容疑者（67）。
8日午前9時頃、大阪市で捜査車両の後ろに座っていた際の様子は髪が乱れ、終始うつむいたままだった。
元タカラジェンヌという華やかな経歴を持ちながら、なぜ犯行に手を染めたのか。
今から7年前、岡部容疑者は兵庫・宝塚市に住む70代の女性Aさんとの間で次のようなやりとりを交わしたという。
「土地を売ったら金が入るので、それを担保にお金を貸してほしい」
群馬県内に5000万円以上の価値がある土地があり、それを売る予定だとして、Aさんから2000万円を受け取ったという。しかし、その“土地”については5000万円の価値どころか所有すらしておらず、まったくのウソ。
そんな岡部容疑者からの2000万円の返済が一向に進まなかったことから、Aさんが警察に相談、事件が発覚した。
「宮 つかさ」などの芸名で宝塚の舞台に…
かつて「宮 つかさ」などの芸名で宝塚の舞台に立っていたという岡部容疑者は、タカラジェンヌ引退後も、“元宝塚の看板”を利用しビジネスを展開。
大阪府内で会社を経営し、宝塚のOGを集めたイベントなどをプロデュースしていたという。
容疑者を知る人からは、「人柄の良い人。世話好きだし。宝塚の関係者で（岡部容疑者を）慕っている人も多いと思う」、「きれいな人。ピシッとして姿勢も良かった」、「黒のアルファードみたいな大きい車でいつもお迎えに来ていた」という声が聞かれた。
捜査関係者によると、岡部容疑者のイベント会社は資金繰りが悪化。
だまし取ったとされる2000万円は会社の運転資金に充てられたとみられる。
被害女性のAさん(70代)は、宝塚歌劇団を金銭面などで支援する、いわゆる“タニマチ”とされる人物だったという。
岡部容疑者はAさんに対し、元宝塚の肩書きや「劇団への影響力」をアピールし信用を得ていたとみられている。
警察の調べに対し、岡部容疑者は「確かに2000万円は受け取りましたが、だまし取ったつもりはありません」と、容疑を否認しているという。
（「イット！」 3月8日放送より）
