三角の耳に、丸い顔。

重要文化財に描かれた落書き。縦約43㎝、横約30㎝の大きさ
重要文化財に描かれた落書き。縦約43㎝、横約30㎝の大きさ
この記事の画像(12枚)

一見、猫のようにも見えるこの絵は、奈良市の世界遺産・東大寺で発見された落書きだ。

描かれた場所は、国の重要文化財に指定されている二月堂参籠所(にがつどうさんろうしょ)の食堂(じきどう)。

上の方に描かれていて、目立っている
上の方に描かれていて、目立っている

3日午前6時ごろに訪れた参拝客が発見し、職員に知らせたことで明らかになったという。

警察によると、落書きの大きさは、縦約43㎝、横約30㎝で、木製の扉に指の腹を強く押し当てて描かれたとみられている。

鎌倉時代後期に建立されたというこの建物は、「お水取り」の名で親しまれる伝統行事・修二会(しゅにえ)で使われる場所だ。

歴史ある建物への落書きに、寺の関係者からは落胆の声が聞かれた。

東大寺の上司永照 執事長:
驚きですね。こんなこと描かれたかと、残念な気持ちです。
この場所が大事な場所であることもそうですが、自分の物以外に傷をつけるというか、絵を描いてしまうというのか、残念なことですね。今後、繰り返されないようにどうしていったらいいか色々と検討していきたい。

そして、東大寺の上司 執事長は「文化財に限らず物を大事にしていただきたい」と話した。

この場所は24時間誰でも立ち入れるということで、警察は、文化財保護法違反の疑いで捜査している。

(「イット!」8月3日放送より)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(12枚)