全国的に暑い日が続く中、3市2町の119番通報に対応する静岡市消防局への救急要請も増加傾向にある。救急車や消防車の出動を手配する指令課に密着した。

3市2町を管轄する静岡市消防局

出動指令を出す静岡市消防局指令課
出動指令を出す静岡市消防局指令課
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静岡市駿河区にある静岡市消防局。警防部 指令課では5市町(静岡市・島田市・牧之原市・吉田町・川根本町)から寄せられる119番通報すべてに24時間365日対応している。常時9人体制を敷き、通報者から場所や現況を聞き出した上で、救急車や消防車を迅速に出動させていく。

通報は常時9人体制で対応
通報は常時9人体制で対応

静岡県内では7月に入り26日時点で熱中症警戒アラートが7回出されるなど暑い日が続き、静岡市消防局でも熱中症にともなう搬送者が増えている。密着した日も午前中から「ふらついて体に力が入らない」など、熱中症とみられる体調不良を訴える救急要請が相次いでいた。

急増する搬送者数

現況を説明する白鳥高浩 消防司令長
現況を説明する白鳥高浩 消防司令長

静岡市消防局によると7月の熱中症による搬送者数は113件(26日時点)と6月の倍以上で、2022年7月の搬送者数をすでに19件上回っている。白鳥高浩 消防司令長は「『脱水で動けない』など明らかに熱中症という症状ではないが、脱力やふらつき、手足のしびれを訴え救急要請する人は増えている」と現状について説明する。

8月~10月は「全国的に平年より気温が高くなる」見通し
8月~10月は「全国的に平年より気温が高くなる」見通し

気象庁は25日、8月~10月の天候の見通しを発表し「全国的に平年より気温が高くなる」ことが予想されるとした。このため消防では風通しの良い衣服の着用やこまめな水分補給を呼びかけている。

寄せられる通報は熱中症以外にも様々
寄せられる通報は熱中症以外にも様々

一方で寄せられる通報は熱中症だけでなく「階段から落ちた」「高熱があり痙攣している」など、この日も様々な救急要請があった。また、夏季は暑さで気がつかないうちに体力を奪われた高齢者の転倒に関連する通報も多いそうだ。こうした中、静岡消防局では待機している消防車がすべて出動してしまったため、非常用の救急車を出動させる事例が7月だけで10件(26日時点)あったという。それでも白鳥 消防司令長は「困った時にすぐ119番通報をしてもらえれば、救急車や消防車が対応するので困った際には119番通報してほしい」と話してくれた。

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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