迷惑動画の少年に約6700万円の賠償請求
世間を大きく騒がせることになった回転寿司チェーン店での迷惑動画。
少年がしょう油ボトルの注ぎ口をなめるなど迷惑行為に及んだこの動画をめぐり、スシロー側が損害賠償を求め少年側を提訴していたことが明らかになった。
その請求額は約6700万円。
きっかけは今年1月、岐阜県内にあるスシローの店舗で撮影されたとされる迷惑動画だ。
きょろきょろ辺りを見渡すと、いきなり少年が卓上のしょう油ボトルの注ぎ口に口をつけ、なめている様子。
「えっ！キモッ」
撮影者と思われる音声も入っている。高校生とみられる少年が、しょう油ボトルだけでなく、湯飲みをなめ回して元の置き場に戻したりする様子も収められていた。
さらに自分の指をなめた手で、回転レーン上の寿司に唾液をなすりつける様子も。
この動画はSNS上で拡散され炎上した。
160億円以上の経済的損失が出たと提訴
スシロー側によると、この動画の拡散により全国の店舗で客が大幅に減少。
加えて運営会社の株価が5%近く下落し、1日で160億円以上の経済的損失が出たなどとして、今年3月、少年を提訴。約6700万円の損害賠償を求めている。
賠償額6700万円は妥当なのか？
スシロー側が少年に求めている約6700万円の賠償額について、街の人はどう感じているのだろうか？
30代：
6700万円というのは、ちょっとやり過ぎなのかな。感情論で言えば、ちょっとかわいそうかなっていう。
30代：
負担が大きそうかな。彼が払える金額ではないと思うので。
6700万円は高すぎるとの声もあった一方で、妥当だとする声も多く聞かれた。
20代：
良い例じゃないけど、最初に厳しく取り締まることは必要なことなんじゃないかなと思いますね。
30代：
被害に見合ってはいるのかな。親の義務、責任というか、社会人ではないからまだ…。
今回のスシロー側の提訴について、法律の専門家は「実際に認められる賠償額は数十万円～100万円ではないか」と指摘。
その上で6700万円という請求額には別の目的も含まれているのではとの見方を示している。
山田・尾﨑法律事務所 山田奈美香弁護士：
そういった行為をすると、多額の金額を賠償（請求）されますよというような、同じようなことをしてしまう方に対する“抑止効果”というところが一番大きなものだと思うんですね。おそらく、すぐに和解ということはなくて、判決が出るまできちんと訴訟を追行する可能性がかなり高いのではないかなと思います。
今回のスシロー側の提訴に対して、少年側は答弁書を提出。
「反省の日々を送っている」とした上で、「客の減少は同業他店との競合も考えられる」などとして争う姿勢を示している。
（イット！ 6月9日放送より）
