「ジューンブライド」の6月、結婚式を予定しているカップルも多いことだろう。
そして、その前の一大イベントといえば、思いを伝える“プロポーズ”。一生に一度のことだから、最高の思い出にしたいと考えていたと思うが、約7割の女性が男性からのプロポーズに不満を感じているという。

福井県の宝石店「ジュエリー土屋」が20代~30代の既婚者の男女1004人(女性803人、男性201人)を対象に「現代の女性が本当に望むプロポーズ」に関する調査を行い、明らかになった。

調査では、「男性からのプロポーズに対して、どのくらい不満を感じましたか?」と女性に質問したところ、「大きな不満がある」が12.0%、「やや不満がある」が20.1%、「ある程度満足してるが、若干不満がある」が40.2%で、7割を超える女性がプロポーズに不満があると回答した。

男性からのプロポーズに対して、どのくらい不満を感じたか?(画像提供:ジュエリー土屋)
男性からのプロポーズに対して、どのくらい不満を感じたか?(画像提供:ジュエリー土屋)
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具体的に女性たちはどんな不満があったのか?調査したところ、このような回答が寄せられた。

・プロポーズらしいプロポーズがなかったので、ずっと心に引っかかっている
・なかなかプロポーズしてもらえず、結局女性がお膳立てするような形でのプロポーズになった
・景色の綺麗な場所がよかったけど、自宅でプロポーズされ、微妙な気持ちになった
・ヘリコプターに乗って、上空でプロポーズされるのは、ベタすぎて嫌だった
・別れ話をした時、別れたくないから結婚しようと言われた

そもそもプロポーズがなかったり、自分の思い描いた理想と現実で開きがあるものなど、様々なものがあった。

続いて、実際と理想のプロポーズにはギャップはあったのかを女性に聞いたところ、「大きなギャップがあった」が20.4%、「少しギャップがあった」が33.9%で、半数以上が「ギャップがあった」と回答。

実際のプロポーズと理想のプロポーズのギャップについて(画像提供:ジュエリー土屋)
実際のプロポーズと理想のプロポーズのギャップについて(画像提供:ジュエリー土屋)

また、何が原因でギャップがあったのかも聞いており、「(自身の)理想が高すぎた」が25.0%で最も多く、「男性の(プロポーズに対する)理解が足りなかった」が22.3%、「(プロポーズに対して)そこまで追求していなかった」が20.9%と続いた。

では、女性側はどのようなプロポーズを理想としているのか。「男性からのプロポーズの言葉は、どのようなタイプにしてほしいですか?(複数回答可)」と質問したところ、「単刀直入に伝える」が84.1%で最も多かった。

男性からのプロポーズの言葉はどのようなタイプが良いか?(画像提供:ジュエリー土屋)
男性からのプロポーズの言葉はどのようなタイプが良いか?(画像提供:ジュエリー土屋)

そして、「プロポーズを思い出として残すためには、男性はどのようなことを重視すれば良いと思いますか?(複数回答可)」を聞いたところ、「正直な気持ち・想いや覚悟を伝える」が78.0%と最も多く、次いで「指輪を用意する」が33.3%、「素敵な場所で行う」が32.6%、「花束を用意する」が19.2%と続いた。

男性はどんなことを重視すれば良い?(画像提供:ジュエリー土屋)
男性はどんなことを重視すれば良い?(画像提供:ジュエリー土屋)

一方で、男性側にもプロポーズについて調査しており、「プロポーズにおける、“たられば”(後悔)はありますか?」と聞いたところ、「とてもある」が18.4%、「ややある」が26.9%と4割を超える男性が「プロポーズに後悔がある」と回答した。

プロポーズにおける後悔はある?(画像提供:ジュエリー土屋)
プロポーズにおける後悔はある?(画像提供:ジュエリー土屋)

また、後悔に関して、具体的に以下のようなコメントが寄せられた。

・婚約指輪の入った箱をパカっとせずに閉じたままでプロポーズをしてしまったから、やり直せるならやり直したい
・愛を込めて言えば良かった
・言いたいセリフをきちんと言えなかった
・具体的なプロポーズの言葉は無かったので、しっかりとした言葉を掛けてあげれば良かったと感じる
・跪いて渡してほしいという要望を叶えられればよかった

今回の調査で浮き彫りとなった、女性は7割がプロポーズに不満を感じ、男性側も4割がプロポーズを後悔しているという現状。かつては、男性から女性にプロポーズするのが当たり前だったが、現在は、価値観の多様化により、プロポーズにも様々な形があると考えられる。

とはいえ、プロポーズする側、される側はそれぞれどんなことに気を付ければよいのか?また、プロポーズにはやはりサプライズは必要なのか?

ジュエリー土屋の代表取締役で、プロポーズアドバイザー協会代表理事の土屋道照さんに詳しく話を聞いてみた。

女性の不満「そもそもプロポーズされていない」が一番多い

――なぜこの調査をした?

なしなし婚という言葉が生まれたように、価値観の多様化や経済的な理由で結婚式をしないカップルは年々増えています。さらには、コロナ禍で、挙式率は30%前後になっていると聞いています。しかしながら、結婚するふたりにはそこに踏み切るためのイベントが必要だと個人的には感じていたし、プロポーズは基本ふたりだけのイベントで低予算でも行えるので、現代のプロポーズに対する価値観や男女間での相違について、経験者である20代~30代の既婚者の声を調べたいと思いました。


――約7割の女性がプロポーズに不満があるという結果をどう見ている?

男女ともプロポーズは人生の一大イベントですが、それ故にお互いに初めての経験であることがほとんどです。幼い頃から見ていた映画やドラマなどの影響で、女性は憧れを抱いていると思いますが、その反面、男性にとっては初めてのことですし、そもそも日本にはプロポーズの文化がありません(日本はお見合いと祝言の文化)。参考になるものや相談相手も少ないのに、サプライズ的なものを求められているのはわかっているので、最終的に自分一人で考え、実行した結果だと思います。


――寄せられた女性の不満からどんなことが見えてきた?

いろんな不満がありましたが、「そもそもプロポーズされていない」という不満が一番多く、二番目が「大勢の前で突然プロポーズされた」ことでした。つまり、ふたりきりなどのプライベートなシチュエーションで、わかりやすくはっきり伝えてほしいのだと思います。

また「プロポーズされた指輪が実はリボ払いにより、多額の利息が発生。結婚後も家庭のお金から払わされ続けた」や「同棲することになり、良い機会だからと義母に催促されてプロポーズしてきたこと」などは、第三者的に見ても気の毒に思えました。

※イメージ
※イメージ

――約7割が不満ということは、どうしても不満は出てしまう?

プロポーズされる側に幼い頃からの憧れがあり、とても大切なイベントだというのは、結婚することで生じる様々なリスクを考えると、理想が高くなってしまうのもよくわかります。しかしながら、する側にとっても、自分の新しい人生を踏み出す初めての一歩であり、その宣言なのだから、緊張・混乱してしまうことがあっても、しょうがないと思います。むしろ、緊張しない人はいないと思います。

大切なのは、お互いがこれからの人生、結婚してどういうふうになりたいかを付き合ってるころから話し合い、価値観を共有できる関係性を築けていけば、プロポーズに対する考え方のズレは少なくなると思います。プロポーズで大切なことは、5年後10年後20年後に思い出して、ふたりで懐かしく微笑みあったり、笑いあったりできるイベントにすることだと思います。

プロポーズはそこに至るまでのプロセスが大切

――サプライズはよくないの?

サプライズはとても大切だと思うのですが、自分たちと全く関係のない人たちを必要以上に巻き込むのはちょっと、と考える方が多いのだと思います。それよりも、ふたりだけでプロポーズの感動に浸りあいたい方が多いのではないでしょうか?


――女性が感じるプロポーズのギャップを男性はどう埋めたらよい?

男性は、女性が結婚することで生じるリスクがあることを自分ごとのように捉えることが大事です。子供を授かるための妊娠のリスク(時間と身体的負担がかかる)やソーシャルロス(キャリアロスや名字を変える)などふたりのためのことだと認識することが重要です。また、女性にしっかり伝わるプロポーズを行った男性に相談したり、既婚者の男性もプロポーズ成功の感動や体験、その素晴らしさを恥ずかしがらずにシェアしていくことも重要かと思います。


――場所、道具など演出面で大事にすべき点はどんなこと?

アイテムに関してはバラの花束ももちろん人気ですが、女性からするとお花は様々なイベントのマストだったりしますし、枯れてしまうなどの心配もあります。リングケースを使っての「箱パカ」はとても人気がありますが、ダイヤモンドの婚約指輪で行うには、男性にとっては、好きなデザイン・指のサイズがわからないのに、平均価格が30万円前後する、女性にとってもサプライズで箱パカされたいけど、自分もしくは一緒に選びたいのが理想という心配事があります。

そこで近年人気を博しているのが、1万円~3万円ぐらいまでのレプリカのリングで片膝をついて行う"プロポーズリング"という箱パカプロポーズ演出アイテムです。実際に弊社もオルコスプロポーズリングというものをご用意しており、非常に好評なアイテムです。また、手紙や婚約指輪のチケットなども付けて行うと、感動もより大きなものになるのではないでしょうか?


――最後に、プロポーズする側・される側にアドバイスをお願いしたい。

プロポーズは、実はそこに至るまでのプロセスがとても大切です。相手に結婚を決意してもらうイベントを作り上げるために、場所やアイテムなど、心から喜んでもらえるように事前に色々考えて準備すれば、伝わりますし、必ず汲み取ってくれます。プロポーズ後はふたりで話し合って決めていくこと、むしろ女性の意見を尊重することが多くなると思うので、ある意味プロポーズだけは、男性がすべて決められるんですよね。

なので、出会った時のこと、付き合うことになった時のこと、楽しかったデートなどを思い出し、自分の考えを整理し、プロポーズやその先の結婚や家庭のことを含めた計画を思い描くためにも、必ず手紙を書くことをおすすめします。プロポーズされる側は、する側はそこまで必死に考えてきて、そのうえ一世一代のことをぶっつけ本番の一発勝負で行うのですから、緊張でなにかしら可愛い失敗が起こっても、その過程を慮っていただきたいです。笑って泣いて喜べる方はとても魅力的な方だと思います。

また、これはプロポーズする側に対して伝えたいのですが、実はプロポーズって、本人にとってもすごくいい機会なんです。プロポーズすると、自分の自己承認欲求も跳ね上がります。仕事でも同じですが、リスクを負う経験ができると人は成長します。プロポーズができると、相手との信頼関係も深くなるし、周りからの評価も上がり、応援される。もちろん自信もつきます。プロポーズって、人生でする大勝負の一つですし、その階段を一つ上に登る(ステップアップ)良いチャンス!なんです。



プロポーズを成功させるには、言葉や演出も大事だ。しかし、土屋代表の話にあるように、付き合っているころから話し合い、価値観を共有できる関係性を築いていくという、プロポーズに至るまでのプロセスが重要なのかもしれない。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。