4日午後5時すぎ、滞在先のUAE=アラブ首長国連邦から帰国した、元参議院議員のガーシーこと東谷義和容疑者。飛行機をおりた後、別の部屋にいったん同行を求められ、午後5時39分に逮捕された。

この記事の画像(10枚)

ガーシー容疑者は2022年、YouTubeの配信で、俳優の綾野剛さんやIT関連企業「ドワンゴ」創業者の川上量生さんなどを脅迫した疑いがもたれている。

初当選、一度も国会登院せず「除名」

「まあ見ててくだい、ホンマに。国会で寝ているおっさん議員全員たたき起こしますから」

暴露系ユーチューバーのガーシー容疑者が国会議員となったのは、2022年7月。当時のNHK党から参議院選挙の比例区に出馬し、28万票あまりを獲得し初当選した。

ところが当選後もUAEのドバイにとどまり、1度も国会に登院せず、2023年2月に「議場での陳謝」という懲罰が科せられた。

その直後、ガーシー容疑者はスーツに議員バッジをつけて、ドバイで初めてとなるFNNの対面取材に応じ、「日本に帰国した方がいいっていうのも分かってるんですよ。でも、かなりの覚悟をもって入らないと叩きつぶされると思っているので、相当今悩んでいます」などと話していた。

その後、大地震で大きな被害が出たトルコに入ったガーシー容疑者は「帰国はしません」と述べ、陳謝が求められていた本会議を欠席すると明言。参院は本会議で「除名」を決め、ガーシー容疑者は国会議員の身分を失った。

立花氏「意気揚々と日本に帰ってくるという感じではない」

警視庁は、“不逮捕特権”がなくなったガーシー容疑者の逮捕状をとり、兵庫県内の実家を家宅捜索。すると、「ほんまにオカンだけは勘弁してください」と自身のSNSで、涙を拭いながら反論した。

一方、パスポートの返納命令を受けたことについては「なくした」と主張し、パスポートが失効した後もドバイにとどまっていた。

そんなガーシー容疑者は、なぜきょう帰国したのか。

午後3時過ぎから緊急会見した政治家女子48党の立花孝志氏は、「強制的に戻されているわけではなく、自主的に帰国している状態。本人は、LINEの文面を見ている限り、意気揚々と日本に戻ってくるという感じではないです」と説明。今後、党で弁護費用などをサポートしていくという。

国民へのメッセージ「急すぎて何もない」

そうしたなか、FNNがガーシー容疑者本人に取材を試みたところ、記者がこれまでやりとりをしていたSNSのアカウントから返信があった。

(メッセージの内容)

FNN記者:
帰国しているんですね

ガーシー容疑者:
逮捕されるけど

FNN記者:
このタイミングでの帰国の理由、容疑の認否など国民へのメッセージはありますか

ガーシー容疑者:
急すぎて何もない
同じことを立花さんにも聞かれたけどw

捜査関係者によると、ガーシー容疑者は機内では大使館の職員と一緒だったが、まだ逮捕されていなかったためスマホは使用できる状態だったという。その後、記者はさらに質問をしたが、航空機が日本に近づくと「既読」が付かなくなった。

(「イット!」6月4日放送より)