中国でも”コロナ離婚”が増加

6月16日、北京市内にある婚姻登記所では、新型コロナウイルスの影響で予約制となっており、役所の前には多くの人が並んでいた。

多くの人が訪れていたのは、中国・北京市にある婚姻届や離婚届を提出する役所。
新型コロナの影響で、中国でも”コロナ離婚”が急増しているとされる。

そんな中、5月の全人代(全国人民代表大会)で打ち出された新たな制度をめぐり、国内に波紋が広がっている。

新制度のキーワードは「離婚冷却期間」。

”離婚のクーリングオフ”に賛否両論の声

2021年1月から施行されるこの制度は、離婚を届け出てから30日以内に夫婦の一方が最終的に同意しない場合、届け出を撤回することができるというものだ。

いわば「離婚のクーリングオフ」である。

婚姻届を提出したばかりの新婚ホヤホヤのカップルに、この"冷却期間制度”について聞いてみた。

新婚・女性:
私は比較的支持します。せっかく結婚したので、時間をおいて冷静になる方がいいかも

ーーきょう婚姻届を提出?

新婚カップル:
はい。
けんかすると冷静じゃなくなる。1カ月、2カ月すぎると仲良くなるかもしれない

新婚さんは冷却期間に賛成の様子だ。

一方で、こんな意見もある。

女性:
冷却期間は必要はない。
DVの被害を受けた女性や男性にとって、これはもう一度傷つけることだ

新制度には離婚増加に歯止めかける狙い

離婚の増加が社会問題化している中国では、2018年の結婚の届出がおよそ1千万件だったのに対し、離婚件数は440万件以上。

人口1,000人当たりの離婚率は、3.2%と2005年から右肩上がりとなっている。
少子高齢化が進む中で、今回の新制度には、衝動的な離婚に歯止めをかけたい狙いがあるとされている。
一方、離婚率が徐々に下がっている日本では、中国の冷却期間制度をどう受け止めるのか。

東京・銀座で街の声を聞いてみた。

結婚歴27年・50代女性:
30日間考えて、やっぱり(思いとどまる)というのは多々あるかな、私の長い人生においても

結婚歴25年・50代女性:
うちは1カ月くらい冷却期間を置いて、別居したことあるんで、だから賛成です

結婚歴24年・40代女性:
(一方の)一言でなくなるのは、理解に苦しむ

では、若者の街、原宿ではどうだろうか。

ーー相手が離婚したくなかったら撤回について

未婚・20代女性:
それはちょっと厳しくないですかね

未婚・20代女性:
離婚したくない人にとっては良い制度だけど、したい側にとってはマイナス

未婚・30代女性:
私はその制度が絶対あった方がいいと思っていて。結婚というのをしっかり考える意味では、30日間考える期間があった方がいい

「暴力の婚姻関係から抜け出す方法が1つなくなる」

加藤綾子キャスター:
それぞれの状況で、この捉え方は変わってくると思いますが、離婚のクーリングオフという新制度、中国の国内からもこのような懸念の声が上がっています。

「北京為平」女性支持ホットライン:
『DV被害者にとって 施行されたら 暴力の婚姻関係から抜け出す方法が1つなくなる』

加藤綾子キャスター:
日本の場合も、妻の側からの離婚理由を見てみますと、「精神的に虐待する」「暴力を振るう」が上位にきているんです。
別所さん、やはりこうしたDV被害者にとっては、深刻な問題になってきますよね。

別所哲也氏:
深刻な問題だと思います。冷却期間があることはいいんですけど、相手が同意しないと離婚できないということは問題だと思うんです。一方には嫌だと思う気持ちがあるからこそ、離婚というのがあるわけですから

加藤綾子キャスター:
そこに国の介入があっていいのか、という所もですよね

(「Live News it!」6月17日放送)