都内で30.5℃を記録…高まる熱中症のリスク

6月16日、最高気温30.5℃を観測した東京都心。都内のテニスクラブには、暑さに負けず元気にプレーする人たちがいた。熱中症の心配はないのか。

利用客:
熱中症対策をやらないのではなくて、熱中症に気をつけながらやる。

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このテニスクラブでは新型コロナウイルスの感染対策だけでなく、熱中症の予防にも気を配っている。

善福寺公園テニスクラブ野田照彦総支配人:
新型コロナウイルス対策にはすごく力を入れてきたけど、今やはりウチとしてはですね、熱中症で倒れる方を絶対に一人も出さないということが大きな目的です。

使用しているマスクについて聞いてみると…

善福寺公園テニスクラブ野田照彦総支配人:
ちょっと下の部分が開いているんです。息は通りますので、例えばプレー中であっても息は抜けますので、息苦しくはないですね。

さらに暑さで体調を崩した人が横になって休めるスペースも用意していた。

善福寺公園テニスクラブ野田照彦総支配人:
お客さまが大丈夫だと思ってもですね、こちらの方からストップっていうかですね。やめていただく勇気も必要なのかなとのは思ってますね。

熱中症警戒アラートとはどんなものなのか

高まる熱中症リスクに備え、6月16日に新たなアラートが発表された。

小泉進次郎環境相:
7月1日から関東甲信の地域だけ、まずは先行的な実施となりますが、熱中症警戒アラートを開始していきます。

暑さ対策を促すために発表される熱中症警戒アラート。7月1日から東京や神奈川など関東甲信の1都8県で先行運用され、前日の午後5時頃と当日の午前5時頃に都や県単位で出される。

熱中症警戒アラートで用いられるのが暑さ指数

この熱中症警戒アラートに用いられるのが暑さ指数。暑さ指数は気温・湿度・ふく射熱の3つをもとにした暑さの指標。全体を10として気温1・湿度7・ふく射熱2の割合で算出され、湿度が特に重要な要素となっている。

この暑さ指数が28℃を超えると、熱中症患者の発生率が急増。熱中症警戒アラートは、暑さ指数が33℃を超えることが予想された場合に出される。

熱中症警戒アラートが出ると、環境省などのホームページに掲載されるほか、屋外での運動や不要不急の外出を控え涼しい室内で過ごすよう呼びかけられる。

外でランチを楽しんでいた人に聞いてみると…

女性:
え~自粛に自粛ですね。

都内では6月15日に熱中症で、2020年最多の73人が搬送された。実際に東京の気温と暑さ指数を確認すると、6月15日の午後1時の気温は33℃で暑さ指数は30.2℃。午後2時の気温31.2℃で暑さ指数が29.1℃で熱中症警戒アラートは出ないレベル。

実は6月16日の会見ではこの暑さ指数と気温が同じ℃という単位で表されることについてこんな一幕が…

小泉進次郎環境相:
この℃とは単純な気温だけじゃありませんよっていう理解を多くの方にしていただくためには…何かあります?

熱中症警戒アラートは2020年の先行運用の結果を検証し、2021年から全国で本格運用される予定。

(「Live News it!」6月16日放送)